ワイヤレスジャパン/WTP2022非地上系ネットワークやテラヘルツ波など、NTTドコモの5G Evolution&6Gに向けた取り組み

2030年に実用化が見込まれる6Gは、現行の5G以上の高速化だけでなく、地球全体がエリア化される。「ワイヤレス・テクノロジー・パーク(WTP)2022」では、6Gに向けたNTTドコモの技術開発の取り組みがパネルで紹介されている。

6Gの検討領域の1つが、空・海・宇宙など非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network)だ。このうち上空からのエリア化については、高度約20kmの成層圏で長時間にわたり滞空可能なHAPS(高高度疑似衛星)の活用が期待されている。

NTTドコモが開発したHAPSシミュレータは、様々なユースケースを実現するために必要な通信パラメータを計算するというものだ。4.5/39GHz帯に対応しており、地上ネットワークとの連携も評価することができる。

 様々なユースケースの実現に必要な通信パラメータを計算する

一方、海については、これまで高速無線通信の未踏領域である海中エリアまでカバレッジの拡張を目指している。劣悪な波形歪みを補償する時空間等化技術により、1Mbpsを超える通信環境を実現し、水中ドローンによる映像伝送に成功した。水中ドローンの無線遠隔制御の実現に向け、通信の双方向化や安定性向上、装置の小型・省電力化に取り組んでいる。将来は、資源開発や港湾整備、漁業などでの活用を想定しているという。

 海中で1Mbps超の通信を実現する

6Gでは、ミリ波よりもさらに高い周波数帯であるテラヘルツ波の活用も検討されている。

ドコモは100Gbps超の超高速無線通信の実現を目指しているが、高周波数帯では増幅器の歪みが発生しやすくなるため、歪みを補償する技術が必要になる。そこで提案しているテラヘルツ帯変復調技術は、増幅器の歪みに合わせた信号点を基準に対数尤度比の算出により歪みを補償することでエラーフリーを実現するものだ。

 6Gでは100Gbps超を目指している

また、ドコモは屋内外の様々な環境を模擬し、実機を用いることなくユースケースごとに6G要素技術の有効性を評価できる6Gシミュレータを開発している。

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