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ローカル5Gの測定ニーズの全てに応えるローデ・シュワルツ

提供◎ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社 2020.09.18

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企業が5Gを自営無線として利用できる「ローカル5G」――。無線通信用測定器の市場をリードする独ローデ・シュワルツが、日本のこの新たな無線制度に対応した製品・ソリューションの展開に力を入れている。実験局の免許申請に必要となる基地局装置の性能検証(登録点検)から、設備構築時の干渉調査・エリア確認、運用開始後の運用管理までをカバーする広範なラインナップを通じ、ローデ・シュワルツは、ローカル5Gの普及に貢献していく。

(左から)ローデ・シュワルツ・ジャパン Test & Measurement部門でシニアアカウントマネージャーを務める村田盛芳氏とアプリケーションエンジニアの伊藤文彰氏
(左から)ローデ・シュワルツ・ジャパン Test & Measurement部門で
シニアアカウントマネージャーを務める村田盛芳氏とアプリケーションエンジニアの伊藤文彰氏


 

スペクトラム・アナライザーなどの高周波測定機に強みを持つ独ローデ・シュワルツが、ローカル5G向けの製品・ソリューションの展開に本腰を入れてきている。

ローデ・シュワルツの日本法人でシニアアカウントマネージャーを務める村田盛芳氏によると、移動通信分野での同社のスペクトラム・アナライザーの台数シェアは、「おそらく6~7割。5Gではもっと高いかもしれない」と圧倒的だ。

こうした高周波測定機の需要層は、現状ではキャリアや通信機ベンダー、通信建設会社などに限られているが、ローデ・シュワルツは、ローカル5Gの普及により需要層が大きく広がると見ている。

「ローカル5Gの設備を自ら構築して導入する大手を中心とした企業と、ローカル5Gを他の会社にサービスとして提供しようと考えている企業の2つをポテンシャルカスタマー(潜在顧客)として考えている。特に後者のサービスプロバイダーには、光回線を提供している通信事業者をはじめ、MVNO、企業のWi-Fi構築を手掛けるIT企業など、多くのプレーヤーが入ってくると期待している」と村田氏は話す。

ローデ・シュワルツがローカル5G向けビジネスを展開する上で大きな強みになると見ているのが、(1)開局準備、(2)設置工事、(3)運用に至る各プロセスで必要となる測定器・ソリューションをトータルで提供できる体制を整えている点だ。

開局準備について免許申請時点で必要となる基地局の性能検証(登録点検)など、設置工事では無線設備の設置工事の前に行われる干渉調査や基地局設置後の通信品質・エリアの確認、運用においては無線ネットワークの監視・解析に対応した製品・ソリューションをラインナップしている(図表1)。

 

図表1 ローカル5Gの導入プロセスに対応したローデ・シュワルツの製品・ソリューション
図表1 ローカル5Gの導入プロセスに対応したローデ・シュワルツの製品・ソリューション


このラインナップを構築する上で、大きな役割を担っているのが、ローカル5Gの無線局免許取得支援などを手掛けるコンサルティング会社、スリーダブリュー(本社・横浜市)の存在である。

スリーダブリューは、5Gを実験局として開設する際に必要となるOTA(Over The Air)による基地局装置の性能検証(登録点検)のノウハウを持つ数少ない企業の1つで、大手通信事業者を含むローカル5Gの免許申請も数多く手掛けている。

村田氏は「移動通信サービスの経験のない企業がローカル5G基地局の開設を円滑に行う上で、スリーダブリューのコンサルティングサービスの活用が有力な手立てとなっている」と言う。

スリーダブリューは、免許申請だけでなく、基地局の設置工事から運用に至るローカル5Gの導入プロセス全体のコンサルティング・技術支援を手掛けている。ローデ・シュワルツはこのプロセスで必要となる測定器・ソリューションを用意、スリーダブリューに提供すると同時に、このラインナップをローカル5Gの導入を進める企業に広く展開していこうとしているのだ。

では、ローデ・シュワルツが提供するローカル5G向け製品・ソリューションは、具体的にはどのようなものなのか――。前述の3つのフェーズに沿って、その特徴を見ていこう。

自然雑音レベルの低フロアノイズローカル5Gを導入しようとする企業が、まず取り組まなければならないのが、地元の総務省総合通信局への免許申請だ。その際にネックとなるものに基地局装置の登録点検がある。

電波法では、無線局を開設しようとする場合、その無線装置が法令に準拠した性能を有することを検証・報告する登録点検が義務づけられている。メーカーなどが事前に技術基準適合証明(技適)を取得した機種では、登録点検は省略できるが、技術的に自由度の高い実験局として免許を申請する場合や、技適を取得していない機器を用いる場合は対象にならない。

この登録点検で問題になるのが、ケーブル接続による検証ができないことだ。5G、特にローカル5Gで使われるミリ波(28GHz帯)の基地局装置の多くはアンテナと一体化されているためだ。実際に空間に電波を発射するOTAによる検証が必要となるのだ。

移動通信事業者を除けば、OTAによる性能検証を、周囲に電波を漏らさずに効率的に行えるノウハウを持つ企業は「日本ではスリーダブリューを含め2社程度しかない」(村田氏)。実験局としてローカル5Gの免許申請を行う場合などは、こうしたコンサルティング会社の支援が不可欠なのだ。

この5G基地局の登録点検に対応する製品として、ローデ・シュワルツは、スペクトラム・アナライザーやシグナルジェネレーター(信号発生器)をラインナップしており、スリーダブリューでも使われている。

アプリケーションエンジニアの伊藤文彰氏によると、「ローデ・シュワルツのスペクトラム・アナライザーは、機械自体が発生するフロアノイズが自然界のノイズレベルに近いため、スプリアス(必要周波数帯の外側に発射される不要な電波)を非常に敏感に測定できる」という。世界の携帯電話事業者や通信機メーカーに同社のスペクトラム・アナライザーが支持される理由は、ここにあるのだ。

ローデ・シュワルツのスペクトラム・アナライザー(上)とシグナルジェネレーター(下)。ローカル5Gの免許申請に必要な基地局装置の登録点検に利用できる
ローデ・シュワルツのスペクトラム・アナライザー(上)とシグナルジェネレーター(下)。
ローカル5Gの免許申請に必要な基地局装置の登録点検に利用できる


基地局の実際のカバーエリアを可視化免許申請が受理されると、総合通信局から「仮免許」が交付され、基地局の設置工事が可能になる。この工事フェーズでまず行わなければならないのが、設置場所に干渉が懸念される電波が届いていないかなど、電波環境の確認である。

この用途に最適化された製品としてローデ・シュワルツが提供しているのが、可搬型のスペクトラム・アナライザー「R&S FPH」だ。重量2.5kgと小型・軽量でありながら、6時間のバッテリー稼働が可能。最大31GHzの周波数カバレッジを持つため、ローカル5Gの28GHz帯にも対応できる。

5Gに最適化された可搬型のスペクトラム・アナライザー「R&S FPH」。指向性アンテナ(右側)を用いれば干渉源の方向を特定できる
5Gに最適化された可搬型のスペクトラム・アナライザー「R&S FPH」。
指向性アンテナ(右側)を用いれば干渉源の方向を特定できる


 
5Gでは、シミュレーションツールを用いて希望するエリアを効率的にカバーできるよう置局設計が行われる。これに基づいて実際に基地局を設置した後に、シミュレーション通りにエリアが構築できているかを確認するためのツールが「RFスキャナー」だ。

ローデ・シュワルツは、4Gで実績があるSub6(6GHzまでの周波数帯)対応のRFスキャナー「R&S TSMA6」(PC内蔵タイプ)と、ミリ波(20~40GHz)の電波をSub6に変換するダウンコンバーター「TSME30DC」を組み合わせて、5Gの測定に対応させている。

基地局のエリア確認に用いられるRFスキャナー「R&S TSMA6」。左サイドにはミリ波の測定を可能にするダウンコンバーター「TSME30DC」が取り付けられている。ケーブルで接続された前方の黒いデバイスは、Sub6用アンテナ(右側)とミリ波用アンテナ(左側)。左端の白い円形のアンテナはGPS受信用
基地局のエリア確認に用いられるRFスキャナー「R&S TSMA6」。
左サイドにはミリ波の測定を可能にするダウンコンバーター「TSME30DC」が取り付けられている。
ケーブルで接続された前方の黒いデバイスは、Sub6用アンテナ(左下)とGPS受信用(右下)。
左奥の白い円形のアンテナはミリ波用アンテナ


 
RFスキャナーは、指定された周波数帯をスキャンし、その帯域で電波を出している全ての基地局の電波を受信し、セル・ビーム毎のID番号(PCI)や電波の強さなどを取得する機能を持つ。RFスキャナーを車に積み込み、GPSで位置を記録しながらデータを収集。これを「ROMES4」というソフトで処理することで、使いやすい形に整理する。Google Map上にその地区で稼働している4G/5G基地局の位置やカバーエリアなどを表示させることも可能だ。

ROMES4には、このソフトをインストールしたPCにUE(4G/5G端末)を接続してRFスキャナーの代わりに利用する機能も搭載されている。測定にUEを用いることで「上り」「下り」のスループットなど、RFスキャナーでは把握できないネットワークの状況を知ることも可能になるという。

基地局から取得したリファレンス信号(SSB:同期信号ブロック)を用いて、複雑な5G信号を個別のパラメーター設定を行わずに測定できるようにしたACD(Automatic Channel Detection)と呼ばれる機能も、ローデ・シュワルツのRFスキャナーの大きな特徴の1つだ。

RFスキャナーの測定結果に基づいて地図上に表示した東京・西新宿地区の5G基地局の設置状況(青い円が5G基地局、黄色の円がLTE基地局)。装置を載せた車両を図中に線で示されたルートに沿って走らせて計測を行った
RFスキャナーの測定結果に基づいて地図上に表示した東京・西新宿地区の5G基地局の設置状況
(青い円が5G基地局、黄色の円がLTE基地局)。
装置を載せた車両を図中に線で示されたルートに沿って走らせて計測を行った


電波監視・解析をクラウドサービスでローデ・シュワルツは、ローカル5Gの運用開始後のニーズを想定したソリューションとして、電波監視の「R&S SmartMonitor」と解析機能の「R&S SmartAnalytics」の提供を開始している。

これらをクラウド環境で使用すると、ローカル5Gを導入している工場などの拠点に、プローブ(データ収集端末)として前述のRFスキャナーやROMES4などで制御されたモニター用の5G端末を配置し、無線ネットワークの状況を遠隔監視することも可能だ。ライブモニタリングや、デバイス上でアプリケーションを稼働させて試験を行う「Job and Campaign Management」などの機能もサポートする。

同サービスを提供する狙いについて、村田氏は「携帯キャリアは24時間365日体制でサービス品質のモニタリングを行っている。ローカル5Gをサービスとして提供することを計画されている企業にも、同様に監視サービスを提供したいという声があり、これに対応した。自らローカル5Gの設備を構築する企業にも使っていただきたいと考えている」と説明する。

 

図表2 ローデ・シュワルツが提供する電波監視、解析ソリューションのイメージ
図表2 ローデ・シュワルツが提供する電波監視、解析ソリューションのイメージ



さらに、ローデ・シュワルツでは、4G端末と基地局との接続試験装置を、NSA構成の5G網に対応させた、R&S CMX500を活用したソリューション「NSA-LTE-IS-THE_ANCHOR」もローカル5G向けに展開していく考え。これによりユーザー企業が自ら工場など使う5G端末を開発しようとする動きをサポートする。こうしたローデ・シュワルツの取り組みによって、ローカル5Gの普及が加速しそうだ。

 

 

<お問い合わせ先>
ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社
URL:https://www.rohde-schwarz.com/jp/local_5g/
TEL:03-5925-1270

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