5GにおけるSDNの役割とは? 米ベライゾンの担当者が戦略を解説
世界でも先行して5Gサービスを提供したベライゾン。業績も好調だ。SDNの活用により、ユーザーに柔軟なネットワークソリューションを提供できていることが、好調の一因だという。
――ベライゾンは2019年4月に5Gサービスの提供を開始しましたね。世界に先駆けてスタートできた理由はどういったところにあるのでしょうか。
ローソン 我々は5年も前から5Gに投資してきました。特に高い周波数帯で安定して接続する技術や、光ファイバー、ミリ波、スモールセル(小型基地局)などの主要な領域に投資できたことが大きいですね。それがサービスを先行して展開できた理由です。
5Gは、4Gに比べて格段に多数のデバイスが接続できるため、単なる移動通信ではなくプラットフォームに近いサービスになっています。1k㎡で10万のデバイスが接続できた事例もあります。
――2019年の4~6月の決算では売上高が前年同期比5%増の322億300万ドル(2019年10月時点で約3兆4600億円)になりました。
ローソン いち早くSDN(Software-Defined Networking)を活用してサービスを提供する戦略に切り替えたことも成功の要因です。

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(左から)ベライゾン エクゼクティブディレクター Viraj Parekh(ウィラジ・パレク)氏、マネジングディレクター Daniel Lawson(ダニエル・ローソン)氏。両氏ともベライゾンのSDN/NFVをリードする立場で、ソリューション設計や顧客へのサービス提案などを行っている
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SDNで5Gのリソースを制御――5GにおいてSDN技術はどのように貢献しているのでしょうか。
パレク 前提として、SDNを使うにあたってはNFV(Network Functions Virtualization)により仮想化された基盤が重要な役割を果たしています。5Gは非常に柔軟性の高いネットワークですが、それを制御するのにSDNが使われています。
エンタープライズが、個々のアプリケーションにどのようなエクスペリエンスを求めているかは異なるので、それを見極めたうえで成果を出せるよう、SDNによって適切なリソース配分を我々が提案することができます。例えば、工場やIoTスマートホームなど個別のユースケースで最適なリソースを配分します。

月刊テレコミュニケーション2019年11月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)
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