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AIとチャット活用で「無駄な会議」を撲滅 ―― 日本マイクロソフトの働き方改革

文◎坪田弘樹(本誌) 2017.04.18

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日本マイクロソフトは2017年4月17日、働き方改革の取り組みに関する記者説明会を開催した。Office 365で提供している「MyAnalytics」「Microsoft Teams」といった、社内コラボレーションを効率化するための機能・ツールを用いて社内実践した成果や顧客企業の取り組み例を紹介。また、今後に向けた活動方針についても説明した。


日本マイクロソフトはクラウドサービスの「Office 365」において、顧客企業の働き方改革を支援するための様々な機能を追加し、強化している。

その1つ、2015年末から提供を始めた「MyAnalytics」は、Office 365上で行われるユーザーの活動ログをAIが分析し、時間の使い方やコラボレーションの状況を可視化するものだ。メール処理や会議に費やした時間、よくコラボレーションしている相手といった情報を可視化するとともに、業務の無駄やその改善策をAIがアドバイスしてくれるというユニークな機能である。

また、2017年3月には、プロジェクトやチーム単位でチャットによるコミュニケーションと情報共有を行うためのツール「Microsoft Teams」の正式提供も開始されている。

こうした新機能/ツールは、具体的にどのように使えばいいのか。また、実際にどのような効果があるのか。

日本マイクロソフトは2017年4月17日に記者説明会を開催し、同社内における働き方改革の取り組み例とその成果について紹介した。その実践例から、MyAnalyticsやTeamsの使い方とメリット、および同社の今後の取り組みについてレポートする。


説明会では、日本マイクロソフトの平野拓也社長がこれまでの働き方改革の成果について説明。
社員が主体的に改革を進めることの重要性を強調した

「集中作業の時間」が1.5倍に増加
MyAnalyticsは下の画像のように、メールと予定表のデータから作業時間の内訳を自動的に集計して週単位で表示してくれる。会議に参加した時間とメール処理に費やした時間、そして、集中して作業が行える「フォーカス時間」と残業時間がわかる。加えて、よく連絡を取り合う相手や、同じ会議に参加する相手など、「誰とよくコラボレーションしているのか」も具体的な数値を基に把握することが可能だ。



MyAnalyticsのレポート画面の例


会議に参加している最中に行った作業、いわゆる“内職”の多寡もわかる。参加者が会議中にメールを出していたり、文書・資料の作成や編集をしたりといった「マルチタスク」が多いと分かれば、参加者の構成を見直すといった改善策を実行することができる。

また、こうしたデータを可視化するだけでなく、無駄を省いて業務を改善するためのアドバイスもしてくれる。例えば、A氏が開催した会議の参加者がマルチタスクをしていることが多い場合は、A氏に対して「義理で招待されていませんか?」といった具合に、そのメンバーを参加させる必要があるのかどうかを確認することを促す。

あるいは、同じ人と頻繁に会議を行っているような場合にも、「29%の会議が○○さんと一緒でした」といったように数値を伝えるとともに、「分担することで、両方の予定表に余裕ができます」という具体的なアドバイスをする。何度も会議を開催するよりも、作業分担を明確にしてそれぞれ業務に集中して適切なタイミングでミーティングを行うほうが効率的な場合も確かにあるだろう。

このような示唆によって、社員が自発的に業務改善を行えるような“気づき”を得られることがMyAnalyticsのメリットだ。



日本マイクロソフトの社内検証プロジェクトの結果


日本マイクロソフトは2016年12月から17年4月にかけて4カ月間にわたり、このMyAnalyticsを使った社内検証プロジェクトを行ったという。人事、ファイナンス、マーケティング、営業の4部門・41名を対象に「時間の使い方」を可視化し、課題解決に向けたアクションを実施。その結果、ファイナンス部門では無駄な会議時間を27%削減できたり、人事部門では集中して作業する時間が50%増加するなど、大きな成果が得られたという。



働き方改革について説明する平野拓也社長


代表取締役社長の平野拓也氏によれば、「4部門合計で3579時間の削減につながった」。この時間削減の効果を、従業員2000人の企業の一般的な残業時間代に換算すると、実に年間で7億円もの経費削減になるという。重要なのは、社員一人ひとりが気づきを得て、個人あるいは部門が主体的に改善に向けて活動して得られた結果であることだと平野氏は強調する。明確な成果が得られたことで、「こうした使い方を順次社内で広げていっている」。

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