企業ネットワーク最前線

LINE以上、UC未満の“使える”ビジネスチャットの選び方(中編)

なぜ、LINEの業務活用はキケンなのか?

文◎太田智晴(編集部) 2016.01.14

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

「従業員がLINEを業務連絡に使っている」という企業はかなりの数に上るだろう。しかし、LINEをはじめとするコンシューマー向けチャットの業務活用は、情報漏えいやコンプライアンス違反などの“温床”になりかねない。

 [前編]メールでは遅すぎる!「チャット」は企業に必須のビジネスインフラへ

 

「LINEの事件がメディアで報じられたときは凄かったです。大変な数の企業から引き合いが来ました」(レジェンド・アプリケーションズの片石氏)

LINEアカウント乗っ取りによる詐欺被害が大きく報じられ始めた2014年6月。これに震撼したのは一般のLINEユーザーだけではなかった。

「LINEを業務連絡に使っている従業員がいるが、もし社員のアカウントが乗っ取られたら、会社の機密情報が漏えいするかもしれない……」

LINEを業務に活用している企業に、そのリスクを広く知らしめる契機ともなったのだ。


なりすましで業務用グループチャットに参加LINEに代表されるコンシューマー向けチャットを業務に活用している企業は現在も数多い。むろん、会社として公式に採用しているケースはそれほど多くない。そのほとんどは、いわゆる“シャドーIT”。従業員が勝手に業務に使っているケースが大半だが、これを放置しておくことは企業にとってセキュリティやコンプライアンス上、大きなリスクとなる。

では、コンシューマー向けチャットを業務に使うと、具体的にどんなリスクがあるのか。

まずは、なりすましの危険性だ。先に紹介したアカウントの乗っ取りに加え、同僚や上司になりすまして「友だち申請」され、業務用のグループチャットに参加されるといったリスクも想定される。

コンシューマー向けチャットは誰でも無料で利用できる非常にオープンなサービスだ。つまり、悪意ある者にも開放されているため、クローズドなビジネスチャットと比べれると、なりすましに遭うリスクは格段に高いのである。


退職した従業員の管理が“落とし穴”に脅威は、外部にだけあるのではない。情報漏えいの8割は内部要因といわれるように、むしろ本当に怖いのは従業員の不正やミスなどによる情報漏えいだ。

ところが、コンシューマー向けチャットには、従業員の行動を監視・制限するための仕組みが当然ながら搭載されていない。このため例えば、コンシューマー向けチャット上でやりとりされた機密情報や顧客情報を社外の人に転送しようと思えば、簡単にできてしまう。従業員はある意味、やりたい放題なのだ。

特に問題なのは、退職した元従業員の扱いである。元従業員の手元には、退職後も業務情報が残り続ける。また、管理者不在のコンシューマー向けチャットの場合、元従業員が退職後も業務用のグループチャットのメンバーで居続けてしまうという事態も起こりがちだ。

情報漏えいが現実に発生してしまった後も大変である。企業側にはログが残っていないため、流出元の特定作業は非常に困難になるだろう。

こうした課題は、情報漏えいだけではなく、パワハラ・セクハラなどのコンプライアンス問題についても言えることだ。

コンシューマー向けチャットを業務に使っている場合、パワハラ・セクハラの抑止措置を事前に講じることは難しい。また、ログもないため、発覚後に適切な処置を迅速に行うことも簡単ではない。

コンシューマー向けチャットの“黙認”は、情報漏えいの“黙認”と同義このように、コンシューマー向けチャットの業務活用には、高い危険性がある。コンシューマー向けチャットの業務活用を“黙認”することは、情報漏えいやコンプライアンス違反を誘発しかねない重大なリスクを“黙認”し続けることを意味するのだ。

そこで導入すべきなのが、企業向けに開発されたビジネスチャットである。実際、まず社内にコンシューマー向けチャットが広がり、その対策としてビジネスチャットを導入したという企業は数多い。

ビジネスチャットならば、情報漏えいやコンプライアンス違反を防ぐための管理・セキュリティ機能はもちろん、業務に役立つ様々な機能を搭載している。

次回の後編では、ビジネスチャットの具体的な機能と選び方を解説する。

 

>>この記事の読者におすすめのホワイトペーパー
会話でアイデアを磨きあげる。コミュニケーションで新しい人財を育くむ~ビジネスチャットTEんWA~
働き方を変える“ビジネス版LINE” -管理とセキュリティに特化したビジネスチャット-
チャットをビジネスで利用するための5つのポイント ~TopicRoom~

スペシャルトピックスPR

marubun2007
intel2007
limelight2007

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】2030年のネットワーク
     IOWNから脳情報通信まで

<Part1>IOWNが目指す知覚超え <Part2>モバイルとWi-Fiの高速化の行方 <Part3>O-RANで変わる携帯網 <Part4>データ中心NWへの道筋 <Part5>衛星通信はBtoBから <Part6>脳情報通信が現実に

[インタビュー]NEC 河村厚男常務<NTT、楽天と大きな筋道作れた 世界RAN市場の20%を狙う>/ソフトバンク 藤長国浩常務<5G共創は「実用化」にこだわる プライベート5Gにかなりの反響> [ソリューション特集]withコロナで変わる企業コミュニケーション ほか

>>詳しい目次を見る

スペシャルトピックス

KDDIどうする? テレワーク移行時の意外な盲点「固定電話」の取り次ぎ

「固定電話の番のためだけに出社」から脱却するには、何が必要だろうか。

Tocaro仕事を終わらせるビジネスチャット

CTCのビジネスチャット「Tocaro」は、豊富な機能により、プロセス管理や生産性向上も実現できる。

Cisco Meraki Z3全社員が在宅勤務可能な環境をCisco Meraki Z3でシンプルに即実現

<導入事例>検証から実導入までを驚くほどのスピードで!

キーサイト・テクノロジー光集積デバイスに必要なスピーディ
かつ高確度の測定を実現

1Tbpsの次世代光の確立へ、光集積デバイスに最適な光測定製品!

マイクロフォーカス岐路に立つ通信事業者の運用管理
属人・サイロ化から脱却するには?

通信事業者の運用管理に、マイクロフォーカスが"特効薬"を提供する!

ディアイティOffice 365が遅い、
情報漏洩が心配…を解決する方法

実はCASB×DLPで全部解決できた! Forcepointが全てを叶える。

シスコシステムズいま知るべき5Gのセキュリティ脅威
大変革時代を「シスコはこう守る」

5G網は様々なサイバーリスクを内包する。シスコはどう対抗するのか。

パロアルトネットワークスSASE実現するクラウドセキュリティ
従業員は意識せず安全なテレワーク

GWの逼迫解消、ローカルブレイクアウト、ユーザーの快適さを一挙に!

Microsoft Teams会議から1万人の仮想イベントまで
コラボの場はリアルからTeamsへ

Microsoft Teamsの利用が急増中だ。
4月時点の利用者数は1日7500万人!

丸文ローカル5G“実用化”へ万全の備えを
試験・置局、セキュリティまで網羅

ローカル5Gには何が必要か。長年キャリアを支援する丸文に尋ねた。

インテルネットワーク変革をインテルが牽引
仮想化技術でローカル5Gにも貢献

インテルの5Gビジネスが加速してきた。ローカル5Gにも取り組む。

ライムライト・ネットワークス・ジャパン8K対応/安定性/超低遅延
選べる3つのライブ配信サービス

自社だけでは困難な高品質ライブ配信をライムライトが強力サポート!

クラウド&サービスプロバイダ向けのオンラインイベント「新たな時代に向けたネットワーク」通信事業者の新たな時代に向けた
ネットワーク「Telcoクラウド」

ジュニパーのクラウド&サービスプロバイダ向けバーチャルサミット!

e-Janネットワークス「明日からテレワーク」。そんな急なニーズにも安心・安全に応える

テレワークをすばやく全社展開できる「Splashtop for CACHATTO」

都築電気テレワークと健康経営の実践4年目
その知見をワンストップで提供

働き方改革を推進する都築電気がテレワークに最適なグループウェア!

アライドテレシスNWベンダーならではの脆弱性診断
セキュリティの第一歩はここから!

アライドテレシスなら簡単かつ安価に脆弱性診断ができる!

NTTコミュニケーションズ「ゼロトラストセキュリティ」へ
移行するための5つのポイント

脱・境界型セキュリティを図るための要点をNTT Comに聞いた。

IIJVPN逼迫やSaaSが遅い問題を解消!テレワーク環境整備を手軽に実現

Office 365等のSaaSが迫る企業NWの再設計にIIJのクラウドプロキシ!

ジュニパーネットワークスAIがUXを最大化するネットワーク
トラブル解決を自動運転で!

AIが自律的に障害対応するNWを
ジュニパーはすでに商用で安定稼働

レッドハット5G×コンテナ基盤×アプリを
エッジで自律運用

5G時代のNWインフラはエッジも自律運用できるクラウドネイティブへ

ゼットスケーラーゼットスケーラーだからできる!
セキュリティとNWの脱・レガシー

オンプレミス非依存のセキュリティと、場所に囚われないNWアクセスを

NetskopeなぜNetskopeならテレワークが進むのか? 秘訣は一元制御にあり!

セキュリティが不安でテレワークが進まない。そんな悩みを簡単解消!

ジュニパーネットワークス“ただのSD-WAN”はもう要らない!
LANもWi-Fiもすべてクラウド管理へ

今必要とされているのは、“SD-WAN+α”のソリューションだ。

ホワイトペーパー

アクセスランキング

tc_banner191122

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2020 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます