「エッジコンピューティング市場は年間27%成長」NTTコムが月額制の新サービス「SDPF Edge」

世界のエッジコンピューティング市場は、データ量の増大やリアルタイム処理の需要、COVID-19に起因する社会的背景の影響もあり、今後大きく成長することが見込まれている。NTTコミュニケーションズはエッジの課題となってる端末管理や資産管理などの課題を克服する、月額制のマネージドサービスを提供してエッジ市場での存在感を高めていく戦略だ。

NTTコミュニケーションズは2022年1月18日、同社のデータ利活用プラットフォーム 「Smart Data Platform」 の一部として、 運用一体型の月額定額制エッジコンピューティングサービス「SDPF Edge」の提供を開始したと発表した.

エッジコンピューティングとは、データの発生場所やユーザーの近くにコンピューティングリソースを配置して分散処理するアーキテクチャのこと。

現状はクラウドの潤沢なコンピューティングリソースを利用して負荷の高い処理行う、いわば「中央集権型」のアーキテクチャが一般的になっているが、分散型アーキテクチャへの回帰が始まっているとNTTコミュニケーションズ 5G・IoTタスクフォース タスクフォース長の吉宮秀幸氏は説明した。

「データ量は非常に増えており、エッジサーバーが処理することで、リアルタイム性の確保や、通信量の削減・最適化が行える。また、データをローカルに留められることで、セキュリティも担保できる」

エッジコンピューティング(分散アーキテクチャ)の概要

エッジコンピューティング(分散アーキテクチャ)の概要
実際、調査会社の:REPORT OCEANの推計によれば、世界のエッジコンピューティング市場は、2020年から2030年にかけて年率27.2%で成長する見込みだ。「日本でも同様の成長性が見込める」と同社 エバンジェリストの林雅之氏は語った。
エッジコンピューティング市場の概況
エッジコンピューティング市場の概況
「特に製造業では、セキュリティを担保しながら、大容量データを高速に処理したいという需要がある。また、モビリティ領域では今後、走行データや自動運転用のデータをリアルタイムに低遅延で処理する必要が高まる」(林氏)。製造業での活用例の1つとして、クラウドで開発したAIモデルをエッジへ展開し、大容量のカメラ映像を分析して、製品品質のばらつきを即時判定するユースケースも紹介した。
製造業のユースケース
製造業のエッジコンピューティングを用いたユースケース

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