NTTドコモとタカラトミーは2015年6月4日、クラウド型の対話ロボット「OHaNAS(オハナス)」を発表した。全国の玩具専門店、百貨店・量販店の玩具売場、インターネットショップ、タカラトミー公式ショッピングサイトなどで10月1日から発売する。価格は1万9800円(税抜)。
NTTドコモの加藤薫社長(左)とタカラトミーのハロルド・G・メイ副社長 |
OHaNASは、ドコモ「しゃべってコンシェル」の技術を応用した「自然対話プラットフォーム」の採用により、自然な会話を楽しめるロボット。専用アプリをダウンロードしたスマートフォント/タブレットとBluetoothでペアリングして利用する。
「OHaNAS」は専用アプリをダウンロードしたスマートフォンなどとBluetoothでペアリングして利用する |
スマートフォン/タブレットを経由し、意図解釈や文章正規化、シナリオ対話、外部コンテンツ連携という4つの機能を組み合わせたクラウドサーバーに接続することで、ユーザーの意図を解釈して会話を返すので、従来にはない自然な会話によるコミュニケーションを実現する。
単におしゃべりを楽しむだけでなく、話をしていくうちにユーザーの情報を少しずつ覚えてあだ名で呼ぶようになったり、誕生日にお祝いの言葉をかけたりするようになる。また、天気や献立などを検索して知らせたり、月日や時間によって会話のパターンが変化するようになっている。NGワードを設定できるので、子供がいる家庭でも安心して使えるという。
タカラトミー副社長のハロルド・G・メイ氏は「OHaNASには子供も大人も楽しめるエイジレス、インターネットが発展することで商品が進化するエンドレス、文化や言語の壁を超えるボーダーレスという3つのキーワードがある」と述べるとともに、「生活に役立つ玩具の開発により、タカラトミーの歴史を変えていきたい」と意気込みを語った。
開発を担当した同社ニュートイ企画部部長の木村貴幸氏によると、約2年前からドコモに打診し、昨年8月から本格的に開発を開始したという。
ドコモにとっては、パートナーとともに新たな価値を創造する「+d」の取り組みの一環となる。加藤薫社長は「タカラトミーとのコラボレーションは意外に思われるかもしれないが、パートナーと協力しながら創造する『協創』の取り組みの好例」と語った。
同社サービスイノベーション部部長の大野友義氏によると、今後は多言語対応を進めていく計画で、英語対応は1年以内に実現する見込みという。