ワイモバイルは2014年7月17日、新商品・新サービス発表会を開催した。
同社は、約550万ユーザーの「PHS事業」、約450万ユーザーの「PocketWifi事業」、そして「Y!mobileスマートフォン+α」という3つの事業領域で構成される。代表取締役社長兼CEOのエリック・ガン氏は冒頭、日本のスマートフォン普及率が約53.5%にとどまっており、海外と比べても低いことを紹介。まだスマートフォンを使っていない「レイトマジョリティ」層などをターゲットにしていく考えを明らかにした。
ワイモバイル代表取締役社長兼CEOのエリック・ガン氏(中央) |
今回発表した新製品は、スマートフォン2機種、PHS4機種、モバイルWiFiルーター1機種の計7機種で、8月1日より順次発売する。主な製品の詳細は以下の通り。
スマートフォン2機種をはじめ計7機種の新商品を8月1日以降、順次発売する |
「STREAM S 302HW」は、6.8㎜とスリムで重さ110gの軽量化を実現。すべてのアプリをホーム画面で管理できるEmotion UIを搭載する。SIMロックフリーで発売。
「DIGNO T 302KC」は、防水・防塵・耐衝撃性能の4G対応スマートフォン。騒音の多いところでも相手の声を聞き取りやすくするスマートソニックレシーバー機能を備える。
「Pocket WiFi 303HW」は、テレビチューナーを搭載し、外出先でもテレビ視聴が可能になる。下り最大110MbpsのAXGPやLTE、3Gのマルチネットワークに対応。
「STOLA 301KC」は、約75gの軽量かつコンパクトでありながら1カ月以上の連続待受が可能。リアカバーは全5色のカラーバリエーションから選べる。
「BISINESTA 301JR」は、企業内PBXと連携し、社内では内線子機として、社外ではPHSとして使える法人用端末。防水・防塵性能のほか、ICレコーダー機能やブラウザ機能なども搭載する。
ワイモバイルは併せて新料金プランも発表した。
ガン氏は「3キャリアが提供している料金プランはわかりにくい」と指摘。ワイモバイルの料金プランは国内データ通信量が月間1GBまでで月額2980円の「スマホプランS」、同3GBまでで同3980円の「スマホプランM」、同7GBまでで同5980円の「スマホプランL」という3種類から選択するシンプルさを特長とする。
料金プランは3タイプから選択できる |
いずれのプランも1回あたり10分以内の国内通話が月300回まで利用できる。オプションの「スーパーだれとでも定額」を利用すると、月額1000円で国内通話の完全定額が可能になる。
3キャリアは最低月額利用料金が6500円で横並びであるのに対し、ワイモバイルは同2980円と半額以下。ガン氏は「初めてスマートフォンを使うユーザーにとって、我々の料金はよい選択肢になる」と自信をのぞかせた。
このほか、ヤフーと連携したサービスも提供する。Yahoo! JAPAN IDと紐付け、「Y!mobile メール」「Yahoo!ボックス」「Yahoo!ウォレット」などのサービスを利用できる。ワイモバイルCOOの寺尾洋幸氏によると「ヤフーとの連携は、やりたいことの半分程度。今日展示している端末はまだ道半ばにすぎない」という。スマートフォンからYahoo! Japanのアプリやトップページにログインすると、契約プランに応じてデータ通信量が増える「パケットマイレージ」、5日間連続でログインすると最大200マイルがもらえる「パケくじ」など、レイトマジョリティ層が楽しくスマホを利用するための工夫も用意している。
3キャリアとMVNOの間に位置する「第4のキャリア」となるワイモバイルでは、安価な料金プランで3キャリアに対抗する。一方、イオンなどの格安スマホ/SIMについて、寺尾氏は「一定のリテラシーがなければ使いこなすのは難しい」と指摘。自社の優位性として「料金プランのわかりやすさ」と「充実したアフターサポート」の2点を挙げた。