第13回次世代ネットワーク&サービスコンファレンス 基調講演レポートSDN/NFVとLTE-Advancedは商用段階に

13回目を迎えた次世代ネットワーク&サービスコンファレンスのメインテーマは「SDN/NFVとLTE-Advancedが可能にする新しいキャリア像」。イノベーションの鍵となるこれらの最新技術が既に商用段階に入りつつあることが明らかになった。

通信ビジネスの新たなトレンドとそれを支える最新のソリューション・プロダクトをテーマにしたキャリア向けイベント「第13回次世代ネットワーク&サービスコンファレンス」(主催・リックテレコム 月刊テレコミュニケーション編集部)が2013年11月5日、東京都・御茶ノ水のソラシティカンファレンスセンターで開催された。

今回のメインテーマは、日本でも2014年からの導入が見込まれているLTE-Advancedと、ネットワークの構築・運用コストを大幅に引き下げ、柔軟なサービスの提供を可能にする技術として脚光を浴びているSDN(Software-Defined Network)/NFV(Network Functions Virtualization)。通信事業者のビジネスを大きく変える可能性を秘めた最新のソリューションに、来場者の関心が集まった。 

150Mbpsのエリア展開を前倒ししたい

コンファレンスは、NTTドコモ 取締役常務執行役員ネットワーク担当 ネットワーク部長の徳廣清志氏の基調講演で幕を開けた。この中で徳廣氏が強調したのが、LTEネットワークの整備により、ドコモのインフラ競争力が急速に回復してきていることである。

NTTドコモ 徳廣清志氏
NTTドコモ 取締役常務執行役員ネットワーク担当 ネットワーク部長 徳廣清志氏

ドコモは、昨年秋に1.5GHz帯で112.5Mbps、今年10月には1.7GHz帯を利用して150Mbpsの高速データ通信を開始しているが、これらのエリア展開を積極的に進め、今後も「国内最速」のサービスを提供していくという。

さらに、2GHz帯と800MHz帯を活用し3Gと同等の広範なエリアを構築、どこでもつながるネットワークを実現する。さらにこれらの4つ帯域を効率的に活用しユーザーが快適に利用できる大容量ネットワークを実現していく考えだ。

ドコモは、150Mbps対応基地局を2014年3月に500局、15年年3月末に2000局とする計画を明らかにしているが、徳廣氏はこれを「前倒ししたい」と意欲を見せた。

徳廣氏は、さらにLTEの発展規格であるLTE-Advancedに言及し、複数の搬送波を束ねて高速化を実現する「キャリアアグリゲーション」に加え、マクロセル内に多数の小型の張り出し基地局を設置、これらを連携させることで、大容量化を実現する「アドオンセル」が重要な技術になると述べた。ドコモでは2020年以降の実用化が見込まれている5Gに向け、1000倍のトラフィックに対応できる技術開発にも取り組んでいるという。

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