NTT西と阪大、IOWN APNを活用した無線モバイルフロントホール延伸化の実証

NTT西日本と大阪大学は2025年10月21日、APN(オールフォトニクス・ネットワーク)接続サービス「All-Photonics Connect powered by IOWN」(以下、APN)を活用したモバイルフロントホール延伸化に関する実証実験を開始したと発表した。実証期間は10月21日~31日。

モバイルフロントホールは、RU(無線部)とCU/DU(制御部)を接続する重要な要素であり、サービス品質や運用コストに直結する。現在は、RU-CU/DU間で約150マイクロ秒(30km相当)の遅延が標準とされている。ただ、特に都心部のテナント環境では電力容量やスペースの制約が厳しく、CU/DUの設置スペースの制約と信号処理性能とのバランスが大きな課題となっており、RU-CU/DU間のさらなる長距離化が求められている。

同実証では、こうした制約の緩和に向け、従来の限界を超える300マイクロ秒(60km相当)以上の延伸化を目標として、CU/DUの機能改修および60kmの距離を低遅延に接続できるAPNをモバイルフロントホールへ適用し、光ネットワークとソフトウェア処理を融合させた新たなセルラー通信基盤の実現を目指す。

実証は、JR大阪駅北・グラングリーン大阪にある「大阪大学みらい創発・hive」で実証を実施する。ここでは、大阪大学がO-RANフロントホール仕様に基づくローカル5G無線実験局を運用しており、無線信号の送受信を担うRUが設置されている。この環境を活用し、RUと大阪・吹田市内の拠点に設置するCU/DUをAPNで接続することで、都市部におけるモバイルフロントホール運用を検証する初のフィールド実験を実施するという。

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