NTTが「光電融合スイッチ」を市場投入へ ブロードコムや新光電工らとエコシステム形成

NTTは、米ブロードコムや新光電気工業、台湾のAccton Technology とエコシステムを形成し、2026年に「光電融合スイッチ」を市場投入する計画を明らかにした。消費電力を50%削減しながら102.4Tbpsの大容量を実現しているほか、修理・交換が容易な“ソケット型”を採用する。

(左から)NTT 代表取締役副社長 副社長執行役員 CTO 星野理彰氏、NTTイノベーティブデバイス 代表取締役副社長 CTO 富澤将人氏

(左から)NTT 代表取締役副社長 副社長執行役員 CTO 星野理彰氏、NTTイノベーティブデバイス 代表取締役副社長 CTO 富澤将人氏

NTTは2025年10月6日、IOWNに関するメディア向け説明会を開催し、IOWN2.0の実現に向けた光電融合デバイスの開発状況について説明した。

説明会にて、代表取締役副社長 副社長執行役員 CTOの星野理彰氏は、米半導体大手のブロードコム、半導体関連企業の新光電気工業、台湾の通信機器ベンダーであるAccton Technologyと協業することを明らかにした。

こうしたエコシステムの形成を通じ、電子回路と光回路を一体化することで省電力・低遅延を実現する光電融合デバイスの商用化を目指す。

IOWN2.0で消費電力を1/8に

NTTは2023年3月、データセンター(DC)間やサーバー間をオール光で接続する「APN(オールフォトニクス・ネットワーク) IOWN1.0」を発表。そして今年4月に開幕した大阪・関西万博にて、コンピューター内の基板(ボード)間をAPNで接続する「IOWN2.0」を披露している。

具体的には、NTTパビリオンに設置した数十台のカメラが撮影した来場者の表情データを、NTT西日本本社の「IOWN光コンピューティング基盤」に転送。AIが表情データをリアルタイム解析し、来場者の笑顔の数に応じてパビリオンの外壁を覆う幕を揺らすというインタラクティブな演出を行っている。

IOWN光コンピューティング基盤では、「光エンジン」と呼ばれる光電融合デバイスを米ブロードコム製のスイッチASICの周囲に多数配置し、サーバー内部のボード間接続を光化。あわせてGPUやメモリ等のリソースを状況に応じて最適化することで、従来構成と比べて消費電力を1/8まで削減できるという。

大阪・関西万博にて光コンピューティングを活用

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