オブザーバビリティ製品を提供するDynatraceは、エヌビディアのエンタープライズAIファクトリーにおけるリファレンス設計に、自社のフルスタックオブザーバビリティソリューションを統合すると発表した。
これは5月に台湾で開催された「Computex Taiwan 2025」で公開されたエヌビディアのBlackwellベースインフラ向けリファレンス設計に対応するもので、企業によるオンプレミス型AIファクトリーの構築と運用を支援する。AIファクトリーとは、企業が自社内でAIモデルの開発・学習・運用を一貫して行うためのインフラ基盤を指す。
この連携により、NVIDIA RTX PROサーバーやBlackwellインフラを活用する企業は、Dynatraceのリアルタイム分析機能やAI駆動のインサイトを活用し、AI導入の全体像を可視化・最適化できる。特に、異常検知や根本原因分析、修復アクションの提案などを自動化するAIエンジン「Davis AI」や「Davis CoPilot」を通じて、AIやエージェント型AIの安定運用を支える仕組みを提供するという。
エヌビディアが提供する同リファレンス設計は、AIを活用したアプリケーション開発、自律的な意思決定、リアルタイム分析など、幅広い業務領域に対応可能な構成という。これにDynatraceのプラットフォームを組み込むことで、トポロジーからコードレベルに至るまでの情報を基に、パフォーマンスや信頼性、セキュリティを維持しつつAIワークフローを管理できるようになるとしている。