ソフトバンクの子会社でインターネットエクスチェンジ(IX)事業を手がけるBBIXは2025年10月3日、クラウド型ネットワークサービス「Open Connectivity eXchange(以下OCX)」の海外展開を本格化することを発表し、同日よりシンガポールとタイでの提供を開始した。
OCXは、BBIXと子会社のBBSakura Networksが共同提供する国産のNetwork as a Service(NaaS)で、利用者は専用ポータル画面を通じて、複数のクラウドサービスやデータセンターへ高セキュリティ・低遅延かつ拡張性のある接続をオンデマンドで利用できる。ネットワーク機器の購入や保守が不要となるため、コスト削減や運用効率化につながる。
サービス提供イメージ
今回の展開では、シンガポールを主要クラウド接続拠点と位置付け、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)やAmazon Web Services(AWS)など大手クラウドプロバイダーへのアクセスポイントを構築した。これにより、アジア太平洋地域の顧客は、シンガポールの拠点を通じてグローバルなクラウドリソースへ効率的に接続できるようになる。
タイでは、現地のデータセンター事業者True Internet Data Center(True IDC)との協業に基づき、OCX接続拠点を開設した。BBIXとTrue IDCの合弁会社であるBBIX(Thailand)を通じ、True IDCのデータセンターとOCXのソフトウェアベースの仕組みを組み合わせることで、タイ国内の顧客に迅速かつ柔軟な接続環境を提供する。
BBIXは、シンガポールのグローバルクラウド接続ハブとタイのローカルデータセンターを連携させることで、国境を越えたオンデマンドでの国際間データセンター相互接続(DCI)を実現するとしている。これにより、顧客は国境を意識せず、タイの堅牢な物理設備とOCIやAWSを組み合わせたハイブリッドITインフラを構築・運用できるようになるという。