au損害保険は2011年5月24日、モバイルを主体とする損害保険会社として営業を開始する。それに先立ち、24日に開業記念発表会が行われた。
(左から)KDDI代表取締役執行役員専務の高橋誠氏、au損害保険代表取締役社長の住野彰氏、あいおいニッセイ同和損害保険取締役副社長執行役員の永末裕明氏 |
同社はあいおいニッセイ同和損害保険が約30億円、KDDIが約10億円を出資して2010年2月に設立、2011年2月25日に損害保険業免許を取得した。
既存の代理店方式による保険販売ではなく、英国の「ブランドアシュアラー」(金融を本業としない企業が自社のブランド力などを活かして保険を販売する)を手本にしている。KDDIがグループ内に保険メーカーを設立し、携帯電話やスマートフォンなどモバイルに特化した商品やサービスを開発、それを全国に3000万人いるauユーザーを中心に販売する。保険料は、au携帯電話の利用料と合算して支払える。事故後の対応も携帯電話の通話やメールで行える。
保険商品は「My スマート保険」と「My スマート保険once」の2種類がある。「My スマート保険」は、「レジャープラン」「ランナーズプラン」「ゴルフプラン」「スポーツプラン」の4つのプランを用意しており、月額290~970円。日帰りや1泊のレジャーに都度加入できる「Myスマート保険once」は1回286~749円となっている。また、開業記念として、自転車搭乗中等のみ補償特約が付いた「開業記念 自転車プラン」を8月31日までの期間限定で販売する。これは、月額100円の保険料で最高1000万円までの個人賠償責任補償がついてくるという。
au損保代表取締役社長の住野彰氏は「20~40代と女性という既存の損害保険会社がカバーできていないマーケットが対象で、潜在需要は大きい」と語った。KDDI代表取締役執行役員専務の高橋誠氏も「ワンクリックで手軽に携帯できる保険により、保険業界に新しい風を送り続けたい」としている。
au損保では開業にあわせて、KDDI研究所の「手のひらAR」技術やロゴ認識機能を活用したauのAndroidスマートフォン向けアプリ「ガクブルペンギン」を公開する。
Android向けアプリ「ガクブルペンギン」は保険が必要なポイントに近づくと通知する |
スマートフォンのカメラをかざすと、手のひらにペンギンのキャラクターが現れる。交通事故が多発している交差点やゴルフ場、空港など保険が必要なポイントに近づくと通知し、au損保の保険を案内したり、au損保のロゴを認識して同社のサイトに誘導する。