テレビ局やフリマアプリなど10社と共同実証
WebRTCで行われる通信は基本的にピアツーピア(P2P)であるため、音声/ビデオ通話を行うデバイス間でのみデータがやり取りされる。
Media Pipeline Factoryを使った場合は、音声/ビデオ通話データをSkyWayプラットフォームに送信し、これをクラウドサービスと連携させることで機能を拡張することが可能だ。例えば、WebRTCで通話した内容を音声認識AIにかけてテキスト化したり、機械翻訳AIを使って翻訳したり、「SIPサーバーと組み合わせてVoIPとの相互通話を行う」(大津谷氏)といったことも可能だ。
加えて、低遅延な通信が行えることもWebRTCの特徴の1つ。これを生かして、一般的な映像ストリーミング配信サービスよりも遅延が少ないライブ配信を行うといった使い方も可能になるという。
開発者向けにはグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)が用意されており、シンプルな処理であればプログラミングも不要だ。
操作画面のイメージ
また、「サーバーレスアーキテクチャを採用しており、ユーザーが増えるごとに1つのコンテナを使う」仕組みであるため、スケーラビリティにも優れる点がメリットだと大津谷氏は話した。アクセス数が少ないときにはリソースが節約でき、アクセスが増えれば「1人分を処理するプログラムを書いて置いておけば、スケールするのはクラウドがやってくれる。トラフィックの急増にも耐えられるサービスが簡単に作れる」。
1月23日から開始するトライアルのパートナーは10社以上あり、前述のレアジョブのほかオンライン診療、プロスポーツ、テレビ局、フリマアプリ、ライドシェアなどの事業者と共同で実証実験を行う。