先端シェアオフィスのICT活用法――三井不動産の「WORKSTYLING」

サテライトオフィスなど、働く場を“社外”に整備する動きが広がっている。安全かつ快適に働ける環境を実現するには、どんな仕掛けが有効なのか。三井不動産が展開するシェアオフィスのICT活用法を紹介しよう。

テレビ会議で遠隔面接も最後に、ICT活用でもう1つ注目されるのがテレビ会議だ。ワークスタイリングは、様々な企業や個人が出会ってイノベーションを生み出す場として機能する一方、離れた拠点や利用者の本拠等の外部とつながるための仕組みも充実させている。

すべての拠点に1台、シスコシステムズのテレビ会議端末を設置。これをIIJグローバルソリューションズのクラウド型会議サービス「COLLABO de!World」で接続している。「オンプレミス型の会議サーバーを持たなくて済み、拠点の増加に対応しやすい」(田口氏)ことが選定の理由だ。

ワークスタイリングの各拠点にはシスコシステムズのテレビ会議端末を設置している(写真は八重洲)
ワークスタイリングの各拠点にはシスコシステムズの
テレビ会議端末を設置している(写真は八重洲)

当初はワークスタイリングの拠点同士でテレビ会議を行うことを想定していたが、同氏によれば「本社とつなぎたいという要望も多い」。COLLABO de!Worldにはマルチベンダー間接続機能があるため、「本社側はSkype for Businessを使って会議をするケースが多い」という。

このテレビ会議はユニークな使われ方もしている。

大阪に本社を構えるある企業は、東京で社員を募集するにあたって応募者を都内のワークスタイリングに呼び、テレビ会議で遠隔面接を行った。他にも、人事面談を行うケースがあるという。高品質なテレビ会議を自社で導入・運用するには高いコストがかかるが、ワークスタイリングを利用すれば、必要なとき必要な拠点で低コストに利用できる。その利点をうまく活かした使い方だ。

このように、ワークスタイリングにおけるICT活用法のポイントとしては、クラウドのを積極的な活用が挙げられる。“働く場”は今後ますます分散・拡張すると考えられるが、それを効率的に管理し、かつ利用者数やニーズの変化に対応するには、クラウドが有効な解決策となろう。

月刊テレコミュニケーション2018年11月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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