ビデオ会議で意思決定を迅速化、導入費用を2カ月で回収したアイティー

ソフトウェア開発等を行うアイティーは、地方の優秀な技術者を確保する目的で、東京・長野・山口・福岡の4拠点に業務を分散。その分かさむ出張費、意思決定の遅れなどの課題を、日立製作所のビデオ会議「NetCS-HD」で一挙に解決した。

意思決定の速さも実感

導入の決め手となったのは、機器構成の柔軟性と導入コストだという。NetCS-HDは、同時接続数の異なる数種類のサーバーと会議端末で構成される。まず、最大6端末が同時接続できる「小規模ビデオサーバー」が、アイティーの規模にフィットした。

さらに端末も、専用カメラとマイクが付属した専用端末型の「セットトップ」と、PCにソフトウェアをインストールして使う「デスクトップ」の2タイプから選べる。西日本事業部システム部の伊達沙織氏は、「専用端末を各拠点に設置しなくても、PCに市販のWebカメラやディスプレイ、マイクスピーカーをつなげて使えるから、総コストが抑えられる。これが大きかった」と語る。同社の社員はPCに慣れているため、専用端末でなくとも、操作に困るといったこともない。

なお、サーバーにはまだ2拠点分の余裕があり、「もし拠点が増えても安価に端末が追加できるのも魅力」(同氏)だ。

西日本事業部システム部の伊達沙織氏
西日本事業部システム部の伊達沙織氏

導入からおよそ1年、移動・交通費は当初の目標通りに削減できた。初期コストが抑えられたことで、導入費用は2カ月で回収できたという。

さらに上戸氏は「意思決定スピードが以前に比べて確実に上がった」ことも実感している。NetCS-HDを、拠点間のコミュニケーションを円滑にして事業スピードを速めるための武器と認める。

「各地に拠点を持つ会社はみな、ビデオ会議の導入を考えている。私もあちこちで『いいですよ』と導入を勧めていますよ」

この言も、NetCS-HDへの満足度の高さを表している。

月刊テレコミュニケーション2010年8月号から一部再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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