シスコシステムズは2017年6月1日、慶應義塾大学の全学生や教職員が利用可能なコミュニケーション基盤として、クラウドベースのWeb会議システム「Cisco WebEx」が全学で導入開始されたと発表した。これは、シスコが教育機関向けに提供する「Cisco WebEx Academic Offer」の初の大規模採用事例だという。
同大学では、2008年頃から一部の教職員がCisco WebEXを利用していたが、ライセンス数に制限があった。また利用には事前申請が必要で、学生を含む広範なユーザーが柔軟に活用するのは難しかった。
今後は、学術活動のグローバル化にともなう留学生や海外出張の増加、学部の垣根を越えた協働機会の増大などで、場所にとらわれないコミュニケーションニーズが高まると考えられる。そこで今回、全学展開することを決定したという。
慶應義塾インフォメーションテクノロジーセンター所長の中村修氏は、次のように述べている。
「グローバル化、デジタル化によって急速に変化する社会の中で、今後求められる人材は、多様な人々とコラボレーションをしながら自ら変革を起こす人材だと考えています。そしてそうした人材を輩出するべく、大学の在り方も変革を求められています。今回、全教職員・学生た、それぞれ主体的にコラボレーションできるよう、Cisco WebEx Academic Offerを導入したことで、学生は、いつでもどこでも誰とでもネット上で会議を主催できるようになり、学生の学修活動の変革、教員の協働的・学際的な研究の促進、教職員のワークスタイル変革が促進されると考え期待しています」