――2016年4月から鎌上信也氏が社長に就任するとともに、大幅に組織を再編しました。メカトロシステム、プリンタ、EMS以外のOKIの主力事業を新設の情報通信事業本部に統合したわけですが、この組織再編の狙いについて教えてください。
竹内 情報通信事業本部は、情報系のソリューション&サービス事業本部、通信システム事業本部、社会システム事業本部の3事業を統合して新設しました。
OKIはこれまで情報、通信、社会インフラ、ATM、プリンタ、EMSと、各事業を縦割りにしてそれぞれ効率化を進めてきました。
その結果、各事業で利益が出せる構造へと作り変えてきたわけですが、次のステップに進むためには、各事業の強みを組み合わせた“総合力”を発揮できる体制が必要だと判断しました。
国内を中心に展開する情報通信関連事業を統合したこの新事業本部は、安定的な事業体と言えます。今後3年は、市場全体の年成長率を3%程度と見ていますが、それ以上の成長を目指します。
ただし、ミッションはそれだけではありません。3つの事業体を統合したわけですから、効率化を進める必要もあります。現在も共通部門の集約をしているところで、これは今年中に完了できそうです。
もう1つ、新事業の創出も重要なミッションです。
これは、お客様のデジタルトランスフォーメーションをサポートすることをテーマにしていく考えです。テクノロジー的に言えば、IoT(Internet of Things)をベースとして、業種・業務に特化したアプリケーションを、OKIの強みを活かしながらお客様と一緒になって作っていくなかで新事業を育てていきます。