フルUTMスループットが速いチェック・ポイント製品UTMスループットとマルウェア検知率――。UTMの基本性能といえる、この2つについて話したのは、システムエンジニアリング部 セキュリティーエキスパートの小林晋崇氏である。
チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ システムエンジニアリング部 セキュリティーエキスパート 小林晋崇氏 |
小林氏によると、「各社のUTMのスペック表を見ても、何をどう比べたらいいのか分からない」という声を多くの顧客から聞くという。そこでチェック・ポイントでは、複数ベンダーのUTMの実機を用意し、スループットとマルウェアの検知率を計測してみたそうだ。
その結果、ファイアウォールスループットは他社のUTMの方が速かったが、フルUTMスループットに関しては、チェック・ポイント製品の方が高速なことが分かったという。
「ファイアウォールスループットの方が評価されがちだが、実際に重要なのはフルUTMスループットの方。すべてのセキュリティ機能をオンにしても、スピードが出るのがチェック・ポイント製品だ」と小林氏は語った。
スループットのテスト結果 |
マルウェア検知率のテストでは、本物のマルウェアを使ってシミュレートを行った。その結果、チェック・ポイントの700シリーズでは1078個すべてのマルウェアをブロックできたのに対し、他社のUTMは458個しかブロックできなかったという。
マルウェア検知率のテスト結果 |
チェック・ポイント製品を使ったパートナーソリューションが続々チェック・ポイントのパートナー企業も講演した。まずは、ムラテック販売 北海道支店 支店長 畠山正季氏だ。
ムラテック販売 北海道支店 支店長 畠山正季氏 |
同社は今年6月、チェック・ポイントの技術を採用したUTM機能付きストレージボックス「InformationGuard」を発表している。NASとチェック・ポイントのUTMを統合することで、企業のデータをセキュアに守れるのが特徴。MFP連携機能も備えている。
畠山氏によると、UTMのリプレースに合わせてNASも一緒に提案できること、NASの付加価値向上により販売単価をアップできる点が、販売代理店から好評だという。
InformationGuardの特徴 |
アークン 取締役 ソリューション営業部長の嶺村慶一氏は、同社のトリプルガードアプライアンス「Ahkun EX AntiMalware USAVシリーズ」(以下、USAVシリーズ)を紹介した。
アークン 取締役 ソリューション営業部長 嶺村慶一氏 |
USAVシリーズは、チェック・ポイントのUTMを活用し、UTM・エンドポイント・内部統制の「トリプルガード」を1台で実現している。UTM機能については、チェック・ポイント「730」のUTM機能をすべて利用可能。エンドポイントセキュリティは、アークンのクライアントマルウェア対策「Ahkun EX AntiMalware」を採用する。最後の内部統制を担うのは、アークンのPC業務監視ソフト「PasoLog」で、毎日のPC操作をログとして記録し、日報形式で管理者にメールで報告することができる。
「USAVシリーズの最大の特長は、PCの集中管理機能を標準装備していること」と嶺村氏。クラウド上の管理画面から、すべてのPCを集中管理できるという。
Ahkun EX AntiMalware USAVシリーズの特徴 |
ソフトバンク コマース&サービス(以下、ソフトバンク C&S) 北日本営業推進課の山上浩氏が紹介したのは、同社の「ネットワークセキュリティヘルスチェックサービス Powered by Check Point」だ。
これは、ネットワークに流れているトラフィック情報をもとに定期的にレポートを行うサービス。「企業が無駄な投資をせずに、計画的にセキュリティ対策を進めるためには、定期的な検診が欠かせない。このサービスは、企業版の定期検診を実現するものだ」と山上氏は説明した。
ソフトバンク コマース&サービス 北日本営業推進課 山上浩氏 |
具体的なサービスの仕組みはこうだ。社内のLANスイッチのミラーポートに、チェック・ポイント製品を接続してトラフィック情報を収集。集めた情報は、チェック・ポイントのクラウドに送信して分析し、定期的にレポートする。「脅威攻撃侵入情報」や「マルウェア侵入・活動状況」「アプリ/サイト利用状況」「ネットワーク帯域利用状況」の主に4つの視点からセキュリティ状況を可視化でき、“明瞭”な検診結果が得られるという。
主に4つの視点で可視化を行う ネットワークセキュリティヘルスチェックサービス Powered by Check Point |