“走るIoT”コネクテッドカーが生み出す新経済圏

クルマをクラウドや交通インフラ等とつなぎ、車両データや周辺データを収集・分析して活用できるようにするコネクテッドカー。この“走るIoTデバイス”を軸に、様々なビジネスが生み出されようとしている。

コネクテッドカーの作り方では、コネクテッドカーはどのように実現されるのか。クルマをネットワーク/クラウドに接続する方法を整理しよう(図表2)。

図表2 クルマを“コネクテッド”にする方法[画像をクリックで拡大]
図表2 クルマを“コネクテッド”にする方法

つなぎ方は大きく3つに分かれる。

1つは、カーナビ等の車載情報端末(以下「車載機」)に通信モジュールを組み込む方法(図表2【1】)。2つめは、車載機からBloutooth等で携帯電話/スマートフォンに接続し、これを経由してモバイルネットワークに接続する方法(同【2】)だ。新たに販売されるコネクテッドカーは、この2つのいずれかの形をとる。

3つ目が、車載機を使わずにスマートフォンやタブレット端末で走行データを収集し、クラウドと接続する方法だ(同【3】)。この方法なら、通信機能を持たない既存のクルマも低コストにIoT化できる。

【1】【2】と【3】では、取得できるデータの質・量と、アプリ/サービスの提供方法が異なる。

【1】【2】の場合は、パワートレインや駆動系システムから直接、多種多様な情報が取れる。

一方【3】は、スマホに搭載されたセンサーで現在位置や進行方向、加減速などのデータを取得するため、情報の種類・量、精度も前者に比べて劣る。ただし、OBDⅡポート(車載ECUから情報を取得するもので、車両診断に用いられる)等からクルマの詳細情報を取得したり、ドライブレコーダー等の後付型の車載機とスマホを連動させて、より詳細なデータを取得することは可能だ。

また【1】【2】のケースでは、自動車メーカー各社が独自にテレマティクスサービスを提供しているが、【3】の場合は、iOS/Android端末上のアプリでインフォテイメント機能やインターネットコンテンツを利用するため、自動車メーカーごとのプラットフォームに依存せず、多様なクルマに対してサービスが提供できる。

この【3】の形態の1つとして注目を集めているのが、アップルとグーグルが提供を始めた「CarPlay」と「Android Auto」だ。iOS/Android端末を車載機につなぎ、iOS/Androidプラットフォームから提供されるカーナビ、音楽、Web検索、SNS、電話等のアプリ機能を連動させるものだ(図表2【4】)。車載器はこれらのアプリを利用するためのインターフェース/モニターとしてのみ使われる。

今後は、通信機能を搭載した新車のコネクテッドカーが増えていくのと平行して、スマホを使って既存のクルマをIoT化するアプリ/サービスも増えていくだろう。

月刊テレコミュニケーション2016年10月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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