ソラコム玉川社長が語ったIoT広域無線「LoRa」の凄さと「失敗」のススメ

本日から開幕したInterop Tokyo 2016。その基調講演のトップバッターの1人を務めたのが、ソラコムの玉川憲社長だ。最近発表した省電力広域無線「LoRa」事業への参入やグローバル展開について説明したほか、さくらインターネットの田中社長との対談ではソラコムがイノベーションを次々起こせる理由も語った。

昨年9月にIoT向けデータ通信サービス「SORACOM Air」を開始し、IoTの世界に大きなインパクトを与えたソラコム。

その後も矢継ぎ早に新サービスを投入するなど、話題をさらってきたが、最近特に注目を集めたのが5月に発表されたグローバル展開、そしてLPWA(Low Power, Wide Area:省電力広域)無線の1方式である「LoRA」事業への参入だ。

グローバル展開も世界中のクラウドにコピーするだけInterop Tokyo 2016の基調講演に登壇したソラコム 代表取締役社長の玉川憲氏は、グローバル展開の背景をこう説明した。

「日本の製造業、自動車、流通業は、やはりグローバルな企業も多いので、『グローバルでも同じ仕組みが使いたい』という声が非常に大きかった。そこでグローバルに展開しようと、先月24億円の資金調達をした」

すでに2000以上にのぼるソラコムの導入実績
すでに2000以上にのぼるソラコムの導入実績

レイヤ2でのMVNO事業参入には通常、「大体20億円以上かかる」(玉川氏)という。これに対して、「日本初、世界初のクラウド上で作ったバーチャルキャリア」であるソラコムの場合、MVNOに必要なバックエンド側の仕組みを、クラウドを活用してソフトウェアで構築することで初期費用を抑制している。

これにより、“ソラコムショック”とも言われた画期的な低料金を実現したわけだが、この手法は当然グローバル展開においても威力を発揮する。

SORACOM Airの利用料金
SORACOM Airの利用料金

「我々の仕組みは、クラウド上のソフトウェアが特徴。これを世界中のクラウド上にコピーすればいいので、初期投資を非常に抑えてグローバル展開できる。グローバルのキャリアとの提携によりグローバル展開しようと今、着々と進めているところだ」と玉川氏は説明した。

続きのページは、会員の方のみ閲覧していただけます。

関連リンク

RELATED ARTICLE関連記事

SPECIAL TOPICスペシャルトピック

スペシャルトピック一覧

NEW ARTICLES新着記事

記事一覧

FEATURE特集

WHITE PAPERホワイトペーパー

ホワイトペーパー一覧
×
無料会員登録

無料会員登録をすると、本サイトのすべての記事を閲覧いただけます。
また、最新記事やイベント・セミナーの情報など、ビジネスに役立つ情報を掲載したメールマガジンをお届けいたします。