日本ヒューレット・パッカードが、通信事業者向けプライベートセミナーITベンダーの強み活かし5G・NFV/SDN時代のキャリアビジネスを提案

5回目を迎えたHPE Telecom Executive Forumのテーマは、5G、NFV/SDN時代の通信事業者の新ビジネスチャンス。HPEはサービスプラットフォームをはじめとする多彩なソリューションと他のITベンターにはない通信分野での経験を活かし、事業変革を支えていく。

日本ヒューレット・パッカードは2016年5月24日、通信事業者を対象としたプライベートセミナー「HPE Telecom Executive Forum 2016」を東京・丸の内のステーションコンファレンス東京で開催した。

同社は、昨年11月の米ヒューレット・パッカードの分社化によって誕生した企業向けビジネスを専門とするヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)の日本法人。HPEは、企業向けITソリューションとともにOSS/BSS(Operation Support System/Business Support System)サービスプラットフォームなどの通信事業者向けソリューションに強みを持っており、近年はNFV(Network Functions Virtualization)/SDN(Software-Defined Networking)やIoT(Internet of Things)などに特に力を入れている。

HPE Telecom Executive Forumは、通信事業者のエグゼクティブ層、サービス及びネットワーク担当責任者、技術研究責任者を対象に、世界市場における通信インフラの技術・ビジネスの動向とHPEの最新のソリューションを紹介する場としてこの時期に開かれているもので、今年で5回目。

DSPへ変貌する通信事業者

今年のフォーラムは、HPEの製品戦略や導入事例などを紹介するソリューション&ビジネストラック(3コース・6セッション)と、基調講演となるエグゼクティブトラック(3セッション)の2部構成で行われた。エグゼクティブトラックの口火を切ったのが、HPE本社で通信事業者向けソリューション部門のCTOを務めるジェフ・エドルンド氏だ。


コミュニケーションズ&メディア ソリューションズ、
コミュニケーションソリューションビジネス CTO ジェフ・エドルンド氏

エドルンド氏は講演の冒頭で「通信事業者はデジタル・サービス・プロバイダー(DSP)に変容しなければならない」と述べた。DSPとは新技術を積極的に活用して従来の事業の枠を超えた多様なサービス・ビジネスを展開する通信事業者を意味する言葉だ。フレキシブルなインフラを活用し、伝統的なトランスポート(伝送)、コネクティビティ(接続)分野にとどまらない、多彩なサービス・ビジネスを展開していく必要があるというのだ。「このビジョンを実現するには、全ての設備をできるだけ早く仮想化しアジリティ(俊敏性)を獲得しなければならない」とエドルンド氏は強調する。

続いて、こうした2020年に向けた通信ビジネスの変革を支援するHPEの2つのソリューションが紹介された。1つはWi-FiとLTEを密に連携させ円滑な通信環境を実現するOCEAN(Open and Carrier-grade Enterprise Access Networks)。もう1つがユーザーの近傍にサーバー(クラウド)を配置することによりIoTで必要となる分散メッシュ型の情報処理や、遠隔手術などのユースケースで不可欠な低遅延通信を実現するモバイル・エッジ・コンピューティングである。

最後にエドルンド氏は、DSPを特徴付けるものとして、仮想化、ビッグデータ、アナリティクス、常時接続、セキュリティ、信頼性、モビリティの7つをあげ、「HPEは通信事業者の皆様のイノベーションに積極的に関わり、皆様のお客様(エンドユーザー)のニーズに応えられるようにしたい」と締め括った。

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