NECがキャリア市場攻略へ新たな一手――“フルオープン”なクラウド/NFV基盤を実現

NECは昨年、OpenStackをベースにクラウド基盤を構築・運用する新ソリューションの提供を開始した。特定の商用製品に依らず、オープンソースを軸に据えた新戦略で通信事業者のニーズに応える。

通信事業者にOpenStack導入の動きが広がっている。

OpenStackは、オープンソースソフトウェア(OSS)のクラウド管理ソフトウェアだ。OpenStack Foundationを中心に様々な企業が集まり、継続的な機能改善と拡張が行われている。そのため、商用製品のクラウド管理ソフトに比べてコストが抑えられ、かつ新たな技術も迅速に活用できるという期待から、企業のプライベートクラウドやデータセンター/クラウド事業者での採用が加速。通信事業者でもOpenStackをベースに、企業等にIaaSを提供するためのクラウド基盤や、NFV(Network Functions Virtualization)基盤を構築しようとするトレンドが主流となりつつある。

NECのSDNビジネス開発室でエグゼクティブエキスパートを務める上坂利文氏は「そのモチベーションは、ベンダーロックを排除したいというニーズから出ている。ベンダー固有の製品・技術を使わずに、NFVI(NFV Infrastructure:NFV基盤)はKVMで、NFVIの制御を行うVIM(Virtualized Infrastructure Manager)はOpenStackでという流れが鮮明になってきている」と話す。

月刊テレコミュニケーション2016年4月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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