サーバーの世界では、ハードウェアとOS、アプリケーションをユーザーが自由に選んで利用するのが一般的になっている。一方、ネットワークの世界は、シングルベンダーでハードウェアからOSまでを一体提供するのが当たり前、という時代が長らく続いてきた。
しかし今、その常識は変わりつつある。ネットワークOSを搭載しない、「ホワイトボックススイッチ」あるいは「ベアメタルスイッチ」と呼ばれるネットワーク機器が登場しているからだ。
「サーバーと同じように、お客様がハードウェアとOSを自由に選べる。ネットワークの世界でも、ハードウェアとOSの“分離”が起こっている」とホワイトボックススイッチ向けOS「Cumulus Linux」を提供するCumulus Networksセールスマネージャーの田中克和氏は話した。
ベアメタルスイッチ(ホワイトボックススイッチ)の概要 |
代表的なホワイトボックススイッチOSの1つであるCumulus Linuxの提供が始まったのは2013年6月のこと。これまでの約3年間でおよそ400社の顧客を獲得しており、日本でもアドネットワーク事業を展開するマイクロアドの採用が公表されている。
Cumulus Linuxの主な導入実績 |
メラノックステクノロジーズジャパンは2016年4月7日、そのCumulus Networksとの提携を発表した。米国およびイスラエルに本社を置くメラノックスは、InfiniBandおよびEthernetのソリューションをエンドトゥエンドで提供するベンダー。Ethernetスイッチもラインナップしているが、新たにCumulus Linuxをサポートしたスイッチ「SNシリーズ」を展開していく。
まずは3つのスイッチをラインナップ。「SN2700」は32×100GbE、「SN2410」は8×100GbE+48×25GbE、「SN2100」は16×100GbEを装備する |
「メラノックスとCumulusの組み合わせにより、次世代レベルの効率や運用が実現する」とメラノックステクノロジーズ ワールドワイドセールス担当シニアバイスプレジデントのマーク・サルツバーグ氏は語った。