5年間のトータルコストを約50%に削減クラウド型を前提に、次期グループウェアの具体的な選定に着手したネオス。
有力候補として、cybozu.com、desknet’s NEO、Office 365、Google Appsの4つをリストアップして比較検討し、まずはOffice 365とGoogle Appsの2つに絞り込んだ。
決め手となったのは、メール容量だ。検討当時、前者2つのメール容量が1GBだったのに対し、後者2つは30GBと格段に大容量だった。
残った2つの候補からGoogle Appsを選んだ理由としては、コスト面などに加えて、ネオスの社内システム事情もあったという。
同社の基幹システムは、Internet Explorer(IE)向けに開発されているが、最新のIEには対応していない。このため旧バージョンのIEを当面利用し続ける必要がある。
「Office 365はマイクロソフト社なのでIEに強く、Google Appsはグーグル社なのでChromeに強いです。Office 365を選択した場合、IEを最新バージョンにアップデートする必要ありますが、当社の基幹システムは以前のIEに依存しているため、それはできません」(大西氏)
Google Appsであれば、基幹システムはIE、グループウェアはChromeと、ブラウザを使い分けることでIEのバージョン問題を回避できる。
また、Google Appsには、Notesで利用していた組織カレンダーや組織アドレス帳などの機能がなかったものの、Google Appsを提案したKDDIはこれら機能をカバーする充実したオプションを用意していた。
情報システム室 大西祐児氏 |
こうして次期グループウェアをGoogle Appsに決定し、今年8月から国内約350名の全社員で利用し始めたネオス。
オンプレミスからクラウドサービスに移行したことで、運用負荷の大幅削減に成功。また、メール容量も200MBから30GBへと飛躍的に増大した。
コストに関しても、劇的な効果が得られている。Google Appsの5年間のトータルコストは、今回もNotesを選んだ場合と比べて、「約50%」で済むという。