Google Appsとの連携も強み販路の開拓も着々と進めている。すでに、シネックスインフォテックとのディストリビュータ契約を締結しており、「今後、音声・通信系ソリューションに軸を置く企業とも提携を目指す」と川上氏。アプライアンス型の競合となるビジネスホンも、国内メーカー各社がUC機能を搭載してきており、競争は熾烈化するが、「機能面はもちろん、価格においても競合と十分勝負できる卸値を設定している」という。
さらに、携帯キャリアとも販売提携に向けて交渉中だ。キャリアの法人営業部や代理店がスマートフォンの付加価値ソリューションとして、Avaya Officeとone-X Mobile Preferredを使ったモバイルUCを提案できるようにする。
グーグルのクラウドサービス「Google Apps」の販路も活用する。アバイアは最近、Google AppsやSalesforce等とUC/IPテレフォニー製品を連携させるプラグイン開発で実績を持つEsna Technologies社を買収した。これにより、Google AppsとAvaya OfficeのUC機能を連携させたソリューションを提供し、Google Appsの既存ユーザーを開拓する。Google Appsの販売代理店にもAvaya Officeの取り扱いを働きかけていく。
また、アバイアの強みであるコールセンターシステムの販路も活用する。Avaya Officeにコンタクトセンター機能を追加するオプションパッケージを近々リリースする予定で、これにより、1台のAvaya Officeで、オフィス用の電話/UCと、コールセンターシステムを統合できるようになる。数席~数十席の小規模コールセンターを持つ企業をメインターゲットに据えているという。
川上氏は「半年くらいで立ちあげたい」と早期の販路拡大を目指す。アバイアと言えばコンタクトセンター、それも大規模システムが売上の大半を占めるが、Avaya Officeは、SMB向けビジネスを新たな事業の柱へと成長させるための戦略商品と言える。「まず初年度に売上の5%を占める製品にしたい。次年度には10%を狙う」と目標を掲げている。