NTTが作ったB2B2Cモデルの実験工房「アトリエN」の狙い

NTTが将来のB2B2C型のビジネスモデルを想定したサービス開発テストベッド環境「アトリエN」をスタートしている。パートナー企業による新サービスの試作・検証を支援、さらに商用化も視野に入れている。

セッション制御やコンタクトセンター向けなど、多様なAPIが利用可能に現在、アトリエNでは、(1)セッション制御APIと(2)コンタクトセンターAPIの2種類のAPIが提供されている。

(1)のセッション制御APIは、5月にシスコが買収を発表した技術開発企業、Tropoのソリューションを利用したもので、Webと電話を連携させる機能を持つ。

(2)のコンタクトセンターAPIは、NTTソフトウェアのIP電話ゲートウェイ装置「Crossway」とグループチャット「TopicRoom」の機能を利用したもの。これを用いることにより、WebRTCを活用してWebサイトからコンタクトセンターのオペレーターと通話する。あるいはチャットでオペレーター同士が連絡を取るといったアプリケーションを容易に構築することができる。

NS研では、NTTが開発している様々な機能を今後アトリエNで利用できるようにしていく考えだという。さらに、アトリエNにAPIを提供する「機能提供パートナー」を募り、APIの拡充を図る。

図表2 「アトリエN」の活用イメージ
「アトリエN」の活用イメージ

NS研でアトリエNのプロジェクトに携わる古屋貴行氏は「まずは5~10社の参加が得られれば、APIを組み合わせて面白いサービスの開発ができるようになるのではないか。将来はNTTグループ各社からもAPIが提供されることを期待している」という。

NTT 古屋貴行氏
NTT ネットワークサービスシステム研究所
ネットワークサービス基盤プロジェクト
オープンネットワークファンクション DP
主任研究員 古屋貴行氏

月刊テレコミュニケーション2015年6月号から一部再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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