ソリューション特集AIで進化する「クラウドPBX」の今 刷新進むオフィス電話、各社の注目機能と選定時のポイントは?

業種・業界を問わず、クラウドPBXの導入が広がっている。AIや外部サービスとの連携も進み、業務効率化に役立つ機能が充実してきた。本稿では、各社の注目機能や導入効果、選定時のポイントなどを解説する。

テレワークやフリーアドレスなど、場所にとらわれない柔軟な働き方が定着し、「クラウドPBX」を導入する企業が増えている。

ソフトバンク クラウドボイスサービス開発部 戦略・企画1課 課長の山之腰卓氏は、「クラウドPBXの契約回線数はここ数年堅調に推移しており、今年度は昨年度を上回るペースで売上も伸びている」と話す。

クラウドPBXサービス「TCloudfor Voice」を展開する都築電気 CXビジネス推進部 部長 兼 ビジネスデザインチーム長の杉浦健一氏も、「導入実績が着実に積み上がってきた。これまで老朽化したビジネスフォン/PBXを更改する際、そのままオンプレミスPBXを使い続けたいという企業が多かったが、最近ではオンプレミスPBXをそもそも検討対象に入れず、最初からクラウドPBXを選ぶ企業が増えている」と語る。

AI機能が導入の追い風に

クラウドPBXとは、PBX(構内交換機)の機能をクラウド上で提供し、インターネット経由で通話機能を利用できるサービス(図表1)。自宅や外出先からでも、スマートフォンやPCを使って内線通話ができる点がメリットだ。オフィスにPBXを設置する必要がないため、初期費用を抑えやすく、運用・保守負担の軽減にもつながる。

図表1 クラウドPBXのシステム構成

図表1 クラウドPBXのシステム構成

クラウドPBXの導入が広がる要因の1つに、「AI機能の進化」があるとソフトバンク モバイル・音声ビジネス推進部 企画推進2課 担当課長の松島正児氏は言う。AIによる通話内容の文字起こしや要約など、クラウドPBXと連携できるAI機能が相次いで登場するなか、こうした機能を電話業務に取り入れ、業務効率化につなげたいと考える企業が増えている。

2025年1月からスタートした「双方向番号ポータビリティ」も導入を後押ししている。これまでは、NTT東日本/西日本の加入電話から他社へ移行する場合にのみ、同じ電話番号を利用できた。同制度により、他社からNTT東西への移行や、NTT東西以外の事業者間での乗り換えでも電話番号の引き継ぎが可能になった。番号移転の対象拡大により、会社の電話番号を維持したままクラウドPBXへ移行できるようになった。

クラウドPBXの利用料金は?

まず、クラウドPBXのコストについて整理しておきたい。例えば、都築電気のTCloud for Voiceは、1ID当たり月額500円(税抜、以下同)から利用できる。計120ID(IP電話機10ID、スマートフォン100ID、PCソフトフォン10ID)を契約する場合、基本料などを含めて月額17万3000円となる。1万IDを超える大規模な環境にも対応するほか、Web電話帳サービス「PHONE APPLI PEOPLE」の基本プラン「ライトプラン」も追加料金なしで利用可能だ。

クラウドPBXとFMC(Fixed-Mobile Convergence)サービスを一体提供するソフトバンクのConnecTalkも、1ID当たり500円から提供している。計55ID(IP電話機5ID、モバイル端末50ID)を利用する構成では、基本料などを合わせて、月額6万1500円となる。

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