今後は基幹システムの連携やスマホの内線化を計画
コーンズ・エージーは来年4月に基幹システムを刷新する予定だ。また、BI(ビジネスインテリジェンス)ツールの導入も計画している。つまり、同社のIT活用は今、変革に向けて大きく動き出しているわけだが、今回のスマートフォン導入も当然、この一連のプロジェクトの1つとして位置づけられるものだ。
「スマートフォンがないと、我々が考えているITのコンセプトは絶対に実現できません。その意味では、スマートフォンは肝になる部分だと思っています」と南部谷氏。
TORQUEから基幹システムを利用可能にし、在庫の確認や発注など様々な業務をモバイル化。業務スピードや顧客満足度の向上を図っていきたい考えだという。
また、スマートフォン導入には、社員のITリテラシーの向上という狙いもある。コーンズ・エージーが取り扱う酪農機材の多くは、M2M機能を搭載しており、スマートフォン等からインターネット経由で、遠隔制御や稼働状況の遠隔モニタリングが行えるようになっている。こうした最新機能を酪農家にきちんと説明するためには、まずは社員自身がスマートフォンを使いこなす必要がある。
さらに、TORQUEで内線通話もできるようにし、オフィスの固定電話機を削減するプロジェクトもKDDIと現在進めているそうだ。
TORQUEの画面を見せながら、顧客に遠隔制御・モニタリングについて説明しているところ |
過酷な環境で365日ハードに使えるTORQUEとともに、業務改革を推進していくコーンズ・エージー――。「当社に必要だったのは、やはりiPhoneではなく、頑丈なスマートフォン。TORQUEにして本当に正解だったと思います」。最後に渋谷氏はこう言って笑顔を見せた。