「無人受付システム」導入ガイド[後編]――製品選択時に重視したい3つのポイント

最近、目にする機会が増えている「無人受付システム」。受付業務の効率化や自社のイメージアップ、セキュリティ向上などを目的に導入する企業が相次いでいるためだ。無人受付システムにはどんな機能やメリットがあり、どう選べばいいのか。後編では、製品選びのポイントと主要な無人受付システムを紹介する。

無人受付システムが市販されるようになって10年以上経過していることから、様々な製品が販売されるようになってきた。そこで、後編では製品選びに迷わないための選択ポイントを紹介する(前編はこちら

1.来訪者がすぐに分かる操作性

選定時に最優先したいのは、来訪者が迷わずに容易に操作できることだ。

例えば、図表1に示す製品では、人感センサーで来訪者を認識すると、待機画面からメニュー画面に自動的に切り替わり、音声ガイダンスが流れ、画面に操作案内が表示される仕組みになっている。この製品を開発した日本電通の新庄正彦氏は、「来訪者の方にとって容易でスムーズな操作性を徹底的に追求してきた」と話す。

図表1 「オレッセ ライト」の画面フロー(出典:日本電通)

2.企業イメージアップ効果

前編で説明したように、無人受付システムを導入するユーザーの大半は、受付にはもともと誰もいない企業である。

つまり、有人受付の無人化によるコスト削減が目的ではなく、企業の新たな“顔”として無人受付を導入することで企業イメージの向上を図ろうとしている。なぜなら、来訪者が最初にその企業に接するのはエントランスであり受付なので、そこで与える印象は企業イメージに大きく影響するからだ。従って、デザイン面が機能面より重視されるケースも多い。

また、企業イメージなどの向上に役立つ機能として、「デジタルサイネージ」「交通機関案内」等を挙げることができる。来訪者を迎える待機画面をデジタルサイネージとしても使える製品を選択すれば、会社の新製品情報などを表示することができる。交通機関の時刻表案内やタクシー呼出等の機能は、特に交通の便が悪い地方の工場や事業所で、来訪者に喜ばれることだろう。

交通機関案内の表示例(ネイクスの「ネプローグ」の場合)

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(提供:日本電通)

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