睡眠は、健康を維持するうえで欠かせない重要な要素だ。しかし、日本人の4割近くが睡眠負債を抱えると言われ、心理的・身体的疾患との関連はもちろんのこと、仕事のパフォーマンス低下やミスとの関連も指摘されており、働く世代における深刻な課題となっている。
OKIが記者会見で発表した健康行動の習慣化を支援する行動変容プラットフォーム「Wellbit」は、スマートフォンやIoTセンサーなどから収集した利用者の行動や環境の時系列データから、行動に関する心理状態を推定し、利用者を特性でグループに分類。行動科学や心理学を参考に開発した「習慣化モデル」を用いて、利用者が属する特性グループに適したメッセージや受容しやすいタイミングを決定する。
(左から)OKI 武市梓佐氏、藤原雄彦氏、京都大学 石見拓教授
こうした仕組みにより、例えば「行動するつもりがない利用者」「行動するつもりはあるが実践していない利用者」「行動を実践し始めた利用者」など、それぞれの特性グループに対しパーソナライズされた行動変容支援が可能になる。
特性グループごとに最適なメッセージを送ることができる
特性グループは利用者の特徴の組み合わせにより数十~数万、メッセージの種類は1000種以上が可能だという。
OKI イノベーション事業開発センター ビジネス開発部 プロフェッショナルの武市梓佐氏は「習慣化させたい対象行動に合ったタイムリーなメッセージを受け取ることで利用者の意識と行動が変化したら、あらためて特性グループを見直しアプローチ方法を変えるというサイクルを繰り返すことで、行動変容を定着させ、気付いたら健康になっていたという人を増やしたい」と述べた。