国内主要通信キャリアの2022年度の設備投資額は、前年度比1.6%減の2兆5450億円だった。調査会社のMCAが11月22日に発表した。
同社によると、2022年度はソフトバンク(SB)グループを除く、他のすべての主要キャリアグループで設備投資額は微減となった。最も減り幅が大きかったのはKDDIグループで約500億円減だった。
SBグループと楽天モバイルが2023年度以降の投資抑制を発表しており、今後も国内主要キャリアの設備投資額の縮小は続く見込みだ。MCAは、2026年度の合計投資額を2兆1075億円と予測している。
設備投資のうち、ネットワーク機器への投資は2022年度は3997億円となった。その内訳はKDDIが973億円、ソフトバンクが660億円、NTTドコモは645億円、楽天モバイルは455億円で、携帯電話事業を行う4社が全体の68.4%を占めている。
キャリアグループ別では、NTTグループが全体の41.1%となる1641億円を占め、前年度から3ポイント拡大した。
また、ネットワーク機器の種類別では、伝送装置が1473億円、携帯電話基地局は1024億円、ルータが700億円、スイッチは520億円、PON/MCが280億円だった。大幅に拡大したのはPON/MCで、伝送装置とルータは微増、スイッチは横ばい、基地局が大幅縮小となっている。