第 4 世代 インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーで20%の省電力化を実現
RANの仮想化(vRAN)もNTTドコモやKDDI、楽天モバイルをはじめ、各国の大手通信事業者の間で進んでおり、その大半にインテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーなどインテルのテクノロジーが活用されている。
vRANを展開する通信事業者の大半がインテルの技術を採用している
vRANでは、レイヤー1アプリケーションのFEC(データ送信の際、誤送信を見越しあらかじめ一定のルールに従って符号を追加したデータを送付する)プロセスを加速するため、L1アクセラレーター「ACC100」がvDU上で必須となる。これまでインテルはvRAN専用アクセラレーターを提供してきたが、通信事業者から「専用機器を使うと仮想化のメリットが薄れる」と指摘されたことなどから、最新版となる第 4 世代 インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーは、Intel® vRAN Boostと呼ばれるACC100の機能がチップレベルで統合されているEdge Enhanced(EE)シリーズを提供している。
第 4 世代 インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーは、ACC100 の機能をチップレベルで統合
MWCでは、旧モデルの第 3 世代 インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーとACC100を組み合わせたvRANサーバーと、Intel® vRAN Boostを搭載した第 4 世代 インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーを採用したvRANサーバーを比較するデモを披露した。後者は、前者よりセルの容量が約2倍に拡大する一方、物理的なカードがなくなることで約20%の省電力化を実現するという。
インテルは、vRANへの移行を加速する戦略の一環として、NTTドコモが海外の通信事業者のオープンRAN(O-RAN)導入を支援する「OREX」に参画しており、O-RAN仕様に準拠したマルチベンダー接続の仮想化基地局の検証環境「シェアド・オープンラボ」では、インテルの製品群が使われている。「オープンなネットワークの広がりとともに選択肢が大幅に増えている。複数の通信事業者が試験を行い、その結果を共有するというエコシステムが立ち上がりつつある」と堀田氏は語った。