ワイヤレスジャパン×WTP 2023「ローカル5Gでデータ活用を」 KCMEが見据える未来

製造業や建設業など、各社がローカル5Gの実証実験を進めている。その目的は業務の効率化や省人化などにあるが、京セラみらいエンビジョン(以下、KCME)が提供するソリューションは他のローカル5Gとは一線を画し、「データ活用」に重きを置いたソリューションとなっている。

単一ベンダーで構成されることの多いローカル5Gシステムだが、近年はマルチベンダー化の潮流が高まっている。KCMEもその1社だ。

Sub6帯ソリューションでは、コアネットワークからRANまでを台湾Quanta Cloud Technology(QCT)が開発したローカル5Gシステム「OmniPOD」で統一。ミリ波では、無線機器に米JME Wireless社製品を採用。

ミリ波構成図

ミリ波構成図

「OmniPODにはデータスイッチと5Gコアサーバーがそれぞれ2つずつ存在するため、どちらか1つが故障してもサービスが止まらない。冗長性に優れている」と、KCME 営業統括部 副事業部長の劔持亨氏はOmniPODの採用メリットを語った。また、電波の最大出力数と20Wと、「他製品と比べて優位性がある」(劔持氏)。

Sub6構成図

Sub6構成図

データ活用がビジネスの未来を変える

また、同社のローカル5Gは、データ活用にも重きを置いたソリューションとなっている。例えば、ローカル5G環境を構築したスタジアムでは、性別・年齢などの入場者データや売れ行きが良い商品の情報を得られる。「これらのデータをアプリで吸い上げ、次の商品開発に活かすことができる」と劔持氏。

同社は、これらのデータ活用を手助けする分析ツール「alteryx」も提供する。「alteryxにエクセルデータを入れ込むだけで自動で加工してくれる。今後着手すべきポイントを可視化できる」(劔持氏)。

データ分析ツール「alteryx」の概要

データ分析ツール「alteryx」の概要

「ローカル5Gの導入はあくまでも『通り道』だ。データを蓄積し、そのデータをどうビジネスに活かすが重要だ」と劔持氏は語る。データ価値最大化のためのコンサルティング業務も並行して行っていくという。

このほか、同社のブースでは、1.9GHz帯の電波を利用してプライベートネットワークを構築できる無線通信規格「sXGP」を活用したソリューションの展示も行われている。

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