F5ジャパンが、ミッドレンジ向けアプリケーションデリバリコントローラの新製品を発表

F5ネットワークジャパンは2011年6月2日、アプリケーションデリバリコントローラー(ADC)「VIPRIONシリーズ」のミッドレンジ向け新製品「VIPRION 2400」を発表した。VIPRIONは、シャーシにブレードを追加することでオンデマンドに拡張が可能な点が特徴。その際、ネットワークやアプリケーションの再設定や停止の必要がなく、サービスを止めずに必要に応じて迅速にADCインフラを拡張できる。

ブレードを追加するだけで必要に応じて性能を拡張できる

VIPRION 2400は、同社が従来販売してきたハイエンドモデル「VIPRION 4400」に比べ、より幅広いユーザー層をターゲットとしたものだ。前述の特徴をそのままに、ミッドレンジ向けにコストパフォーマンスを高めた製品という。

企業内データセンター、プライベートクラウド構築等をターゲットにした「VIPRION 2400」

「4400」が通信事業者/サービスプロバイダ、クラウド事業者などで利用されているのに対し、VIPRION 2400は企業内データセンターやプライベートクラウド構築のニーズをにらんだエンタープライズ向けの製品として位置付けられている。言うまでもなく、データセンター/サーバー統合、Webアプリケーション利用の増大、スマートフォン/タブレットからのアクセス増、ソーシャルメディアをはじめとする新たなコンテンツサービスの普及といった、企業が現在直面している課題に応えるのが目的だ。

VIPRION 2400のスペックは、下図の通り。単体価格は、シャーシが170万円、ブレードが1020万円となっている。シャーシとブレードの合計価格は、ブレード4枚搭載の場合で4250万円となる。

VIPRION 2400のスペック

また、合わせて、VIPRIONシリーズの運用効率を高めるための新技術も発表した。仮想化とマルチテナント機能を組み合わせた「vCMP(Virtual Clustered Multiprocessing)」と呼ぶ技術だ。

vCMPを使うと、1台のVIPRIONに、部門別、アプリケーション別、企業別に個別のADCインスタンスを最大16提供できるようになる。企業では、グループ企業や部門、アプリケーションごとに個別のサービスを提供されているのが一般的だが、vCMPにより、インフラを統合し単一のADCでそれらの企業・部門毎に異なる要件を満たすことが可能になるという(下図参照)。VIPRION内の複数の“仮想ADC”はそれぞれ独立しているため、いずれかに障害が発生した場合でも他の仮想ADCには影響が及ばない。

1台のハード内に最大16の仮想ADCを提供できる

vCMPは、2011年8月のリリースを予定している。

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