テラヘルツ波・XR・量子コンピュータなど、新たなステージが幕開け
次世代ネットワークの領域において、ソフトバンクはモバイルコアや無線アクセスネットワーク、光無線通信など様々な研究開発を行っている。その中でも目を引くのは、「Beyond5G/6G」ブースだ。5Gではミリ波帯の周波数が使用されているが、Beyond5G/6G実現に向け、更なる周波数の開拓が必要となる。そこで登場するのが100GHzを超える周波数「テラヘルツ波」だ。ソフトバンクはテラヘルツ波の中でも高い周波数である300GHz帯を移動体通信で利用できるよう、研究開発を進めていくという。テラヘルツ波は金属や水分によって減衰してしまうという欠点があるが、ミリ波と比べても10倍以上のリソースがあり、高速・大容量の通信実現が期待される。
日本初のテラヘルツ追従デモ
ソフトバンクは次世代コンテンツの開発にも注力している。このブースで紹介されているのは、アニメ・ゲームのキャラクターやバーチャルシンガーによる「XRライブ」のケースだ。例えば、観客が手元にあるスマートフォンを縦振りしたり画面をタップしたりすることで、キャラクターへ歓声や合いの手などを示すアクションを伝えることができるという。また同じ会場内の一体感を高めるため、バイブやフラッシュライトなどの観客同士の相互連携が可能だ。
スマホ画面をタップすることで演者に合いの手を表現できる
量子技術のブースでは、2030年代に実用化が想定される量子コンピュータがもたらす未来について語られた。ネットワークやデバイスの高度化に伴い、データ量が増加の一途を辿る現代において、高速処理と省電力化が喫緊の課題となっている。量子コンピュータはこれらの課題解決につながる技術として期待されている。例えば、通常のコンピュータは10ビットで1,024回の計算が必要になるが、量子コンピュータであれば1回で済む。
次世代量子コンピュータ
ソフトバンク 先端技術研究所 所長の湧川隆次氏は「これからはソフトバンクの研究開発をどんどんアピールしていく。我々がお届けする最新技術をぜひ楽しんでいただきたい」と語った。