単一アーキテクチャと同等の堅牢性 全パケットを解析・可視化
Colasoft Capsaを提供する科来は、パケットレベルでのネットワークトラフィック解析技術の研究開発を専業とするIT企業で、2003年に中国で設立された。
昨今、システムのオープン化の流れとともに、分散アーキテクチャやマイクロサービスアーキテクチャがシステム開発に多く採用される時代となったが課題もある。「事業全体のビジネスパフォーマンスは本来、ホスト型のメインフレームのように堅牢でなければなりません。それは単一アーキテクチャと同等の堅牢性を担保することを意味します」。岩渕氏はこう指摘したうえで、「Colasoftのサーバー製品群は、分散したアーキテクチャのパケットを全てキャプチャし、解析することで、単一アーキテクチャと同等の堅牢なシステムを実現するという思想のもと誕生しました」と続ける。
Colasoftは、クライアント製品の「Colasoft Capsa」のほか、サーバー製品の「Colasoft nChronos」、「Colasoft UPM(Unified Performance Management)」で構成される。米ガートナーによりNPMD(Network Performance Monitoring and Diagnostic)に分類され、先見の明のある企業に選ばれた中国唯一の企業である。
Colasoft nChronosは据え置き型で、Colasoft Capsaと同様、パケットの再現(リプレイ)が可能だ。Colasoft UPMは、ネットワークのコア(基幹)スイッチに分散配備したColasoft nChronosからリアルタイムに解析データを収集し、各ノードのパケットからネットワークの状態をインテリジェンスに可視化するビジネスパフォーマンス管理ソリューションである。ネットワークパフォーマンスが低下すると、ただちに問題点を検出するとともに、パフォーマンスに影響する問題点を特定し、早期対応することで事業全体のパフォーマンスレベルの低下を防ぐことができる。
「Colasoft UPM」は、事業全体のネットワークのパフォーマンスをグラフやチャート、200以上のKPI指数としてグラフィカルに表示する
例えば本社のみ最新のセキュリティソリューションやファイヤーウォールで堅牢なネットワーク環境を構成している場合、本社から関連会社への経路のように事業上重要ではあるが脆弱な箇所がサイバー攻撃に狙われる。攻撃を受けてしまうと、事業が停止するなどのビジネスへの影響を防ぐことができない。一方、Colasoftは本社から関連会社まで含めたパケットを解析・可視化することが可能だ。「事前に、事業全体のネットワークのパフォーマンスをグラフやチャート、200以上のKPI指数として示すことで堅牢なシステムを実現し、事業全体を守ることを可能にする従来にはないソリューションです」と岩渕氏は胸を張る。
図表 Colasoftサーバー製品の導入イメージ
“ダブルイレブン”で活躍 サプライチェーン攻撃対策にも
Colasoftは本国では中国人民銀行、中国銀行、広東省に本社を置く中国招商銀行、中国移動通信などの大手企業に採用されている。
広大な国土を持つ中国では、事業規模も桁違いに大きい。一例として、毎年11月11日に開催される中国最大のEC商戦「独身の日(ダブルイレブン)」では、1社あたりのECサイトの流通総額は数兆円にのぼり、ピーク時には1分間に数十万件ものショッピングが行われる。そのため膨大なトラフィックやトランザクションが発生するが、中国銀行では、Colasoftを用いたネットワーク遅延やパケット損失、アプリケーション応答効率などのリアルタイム監視と分析により、安定的な運用を実現しているという。
日本では、大企業の本社は最新のセキュリティソリューションを導入しているのに対し、関連会社や支社・支店は予算の関係から十分な対策が取られていないため、攻撃の踏み台となるサプライチェーン攻撃が後を絶たない。
「事業上クリティカルとなるバイパスを攻撃から守るためには、本社だけでなく関連会社や支社・支店も含めて、堅牢なシステムにする必要があります」と科来日本 代表取締役CEOの三浦孝康氏は指摘する。
自社の事業に関わるネットワークに不安や課題のある企業には、Colasoftを活用することをお勧めしたい。
動画「Colasoft Capsa」におけるパケットの再現(リプレイ)
<お問い合わせ先>
科来日本株式会社
URL:https://www.colasoft-japan.com/
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