Microsoft VivaでTeamsはどう変わる?

Microsoft Teamsの機能を拡充する新モジュールとして2021年に提供が始まった「Microsoft Viva」。その目的は、コロナ禍で希薄化が懸念される従業員同士のつながりや成長を支援することだ。2022年に入り、マイクロソフトは次々に新たなVivaモジュールを追加している。

Salesforceとも連携する営業向け「Vivaセールス」

ここまで紹介してきたモジュールとは異なり、「営業」という特定の役割・働き方に特化して開発されたのが、10月に一般提供開始を予定しているVivaセールス(Microsoft Viva Sales)だ。Microsoft 365/TeamsとCRMを連携させるためのツールである。

日本マイクロソフト ビジネスアプリケーション本部 プロダクトマーケティングマネージャーのサンタガタ麻美子氏によれば、リモートワークの普及によってMicrosoft 365/TeamsやCRMへの依存度が高まった結果、営業担当者は新たな課題に直面しているという。それは、Teams等と「CRMがつながっていない」ことから生じるものだ。

例えば、Salesforce CRMを利用する営業担当者は多いが、そこに記録された情報が、同僚や上司、顧客・取引先とコミュニケーションするために使うMicrosoft 365/Teamsと分断されているため、「CRMに入力した情報を、またTeams等に書き込まなければならない。事務作業が増えて、(本来業務である)顧客への提案活動に時間を有効に使えていない」のだ。

Vivaセールスは、マイクロソフトのCRMソリューションであるDynamics 365およびSalesforce CRMと、Microsoft 365/Teamsを連携させることで、この課題を解消する。

Vivaセールスの機能と効果

Vivaセールスの機能と効果

例えば、顧客企業の担当者から初めてメールを受け取った場合、Outlookの画面にタグ付けするためのボタンが表示される。これをクリックすると顧客データがCRMと連携。当該企業と関係のある従業員が社内にいた場合、これまで行われたやり取りを即座に確認できる。

Vivaセールスの画面

顧客と最近連絡を取った担当者、やり取りしたファイルなどの履歴を確認できる

また、Outlookで顧客とのミーティングを設定すれば、Vivaセールスが、その顧客と関係を持つ社内のメンバーをリストアップしてくれる。関連資料を確認しながらミーティング前に相談することが可能だ。

顧客とのTeams会議中には、画面上にCRM情報を表示。さらに、会話も自動的にテキスト化して保存する。会話の内容をAIが分析して「次に取るべきアクションを推奨し、CRMに登録してくれる」(サンタガタ氏)。

このように、営業向けという特定ロール用の機能も拡充し始めたMicrosoft Viva。山崎氏は「あらゆるシーンで、企業が従業員とよい関係性をつくることを支援していく」と、さらなる機能強化を続けていく方針を強調した。

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