ニュース

ワイヤレスジャパン/WTP2022

製造現場向け無線「SRF」対応製品は2022年内に、5G対応のVer.2も策定

文◎坪田弘樹(編集部) 2022.05.25

  • Teitter
  • facebook
  • 印刷

製造現場で使われる様々な無線システムを安定化するため、“交通整理”を行うことで干渉を抑制する新規格「SRF」の実用化が迫っている。2022年内には対応製品が市場投入される予定だ。また、5G/ローカル5Gに対応し、マルチホップ機能も追加した「Ver.2」仕様も策定された。


無線LANやBluetoothなどの様々な無線通信システムの導入が進む製造現場。この通信品質を安定化させるため、複数の無線システム間での調整を行い、干渉を抑制する「SRF無線プラットフォーム」の技術仕様を策定しているのがフレキシブルファクトリパートナーアライアンス(FFPA)だ。

情報通信研究機構(NICT)と製造業7社により2017年に設立されたFFPAは2021年12月に、SRF無線プラットフォームの通信規格に準拠する無線機器を認定する認証プログラムを開始した。WTP2022のFFPAブースでは、SRF無線プラットフォームの仕組みや機能等を紹介するとともに、FFPA参加企業が開発したゲートウェイ製品の試作品も展示。説明員によれば、「2022年内には商用製品が発売される」予定だ。

工場内を飛び交う無線を“交通整理”
SRF無線プラットフォームとは、異種/異ベンダーの無線通信システムが混在する環境においてシステム間での調整を行い、協調制御を行うことで干渉を抑制することを目的としている。工場内を飛び交う無線電波の“交通整理”を行うイメージだ。

工場で使われる無線システムは、複数の規格・世代が混在することが珍しくない。異ベンダーのシステム間は協調せず、通信トラフィックが増えれば、自ずと干渉が増え、通信品質が劣化する。このリスクを抑えるためには、工場全体で電波の状態を可視化し、適切に各システムを制御する統合管理が必要だ。

SRF無線プラットフォームの構成要素
SRF無線プラットフォームの構成要素


SRF無線プラットフォームは、この可視化と協調制御を実現するための技術仕様だ。各無線システムに制御ポリシーを提供する“司令塔”役のField Manager、その制御ポリシーに基づいて自律的に無線を制御するSRF Gateway/Device、そしてSRF非対応製品を検知するSRF Sensorで構成される。SRF Gateway/DeviceやSRF Sensorから収集する情報を基に、Field Managerが、アプリケーションの要求品質を満たしつつ電波干渉を回避する。

FFPAは2021年10月にこの技術仕様を一般公開。12月から開始した認証プログラムでは、技術仕様に準拠していることを確認する適合性試験と相互接続試験を行う。


SRF Gatewayの試作品。左はNEC製、右は富士通製
SRF Gatewayの試作品。左はNEC製、右は富士通製


NECと富士通がSRF Gatewayの試作品(上写真)を開発しており、いよいよ普及に向けた具体的な動きが始まったところだ。

また、これと並行してFFPAでは、技術仕様のさらなるアップデートも続けている。5月24日には、SRF無線プラットフォームを第5世代移動通信システム(5G)に対応させるための技術仕様Ver.2.0を策定した。

現状のVer.1.0は、無線LAN等の免許不要周波数帯の無線システムを対象にしているが、Ver.2.0では、免許帯である5Gおよびローカル5Gとの協調制御に対応した。

また、マルチホップ通信機能も追加している。SRF Gateway間の無線接続や、SRF Deviceを経由したSRF Gateway同士の接続が可能になり、無線カバレッジを容易に拡大することが可能になる。

 

  • Teitter
  • facebook
  • 印刷

スペシャルトピックスPR

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】WIRELESS SMART CITY

<Part1> ネットワークとともに進化する都市
<Part2> スマートシティネットワークの作り方
<Part3> 柏の葉に“Meta発”ミリ波無線の実験場
<Part4> スーパーシティ大阪 L5G広域利用の先行事例に
<Part5> ドローン「レベル4解禁」で変わる都市の物流
<Part6> ワイヤレス給電は都市をどう変えるか?

>>詳しい目次を見る

スペシャルトピックス

レッドハットインフラの自動化で34%の工数削減 レッドハットのネットワーク自動化2.0
人と人のコミュニケーションも効率化し、圧倒的な自動化を実現する。
i-PROセキュリティカメラの映像を遠隔監視 AI機能でマーケティングなどにも活用
幅広い用途に簡単、スピーディー、リーズナブルに対応するi-PRO Remo.
ジュニパーネットワークスWi-Fi 6E×AIで超効率ネットワーク 無線からWANまでクラウドシフト
ジュニパーはWi-Fi 6E時代に向けて、NW運用をAIとクラウドで効率化!
UniFiWi-Fi 6のライセンス費用がゼロに UniFiならコスパ抜群・簡単管理
圧倒的なコスパと手軽さで、オフィス、学校、工場、病院らが採用
日本マイクロソフト走り出した「5G網をAzureへ」計画
クラウド移行でキャリアは何を得るか

AT&Tの5GコアのAzure移行の狙いと進捗状況をマイクロソフトに聞いた。
ローデ・シュワルツ強みのミリ波技術で6G開発に貢献 1THz対応受信器もラインナップに
ローデ・シュワルツが得意のミリ波技術で6Gへの取組を強めている。

モバイル空間統計が直面した困難「ビッグデータのプライバシーを守れ」<連載>NTTグループのプロフェッショナルたち
モバイル空間統計が直面した困難「ビッグデータのプライバシーを守れ」
NTT Comサイバー攻撃事件の舞台裏「侵入者は対策メンバーのアカウントにもなりすましていた」<サイバーセキュリティ戦記>
NTT Comサイバー攻撃事件の舞台裏

「侵入者は対策メンバーのアカウントにもなりすましていた」
セイコーソリューションズISDNからインターネットへ スムーズな移行を可能にするには

ハードウェアを設置するだけ!ISDNからIP網への移行をフルサポート。

AirREAL-VOICE2簡単操作でマイグレーション実現
データ通信だけでなく通話・FAXも

アダプターの入替だけで移行が完了するMIの音声対応LTEルーター

NTTデータINSネットの後継ならお任せ!
移行で伝送時間短縮や負荷軽減

INSネットからの失敗しない移行方法をEB/FBの種類別に紹介しよう。

Wi-SUN AllianceWi-SUN認証デバイスが1億台突破
日本発の世界標準規格の普及加速

2.4Mbpsへの高速化など新たな進化も始まっている。

エヌビディアNTTとLINEが牽引する日本の自然言語処理、この2社がリーダーである理由

3月21日から開催の「NVIDIA GTC 2022 Spring」で知ろう!

ホワイトペーパー

アクセスランキング

tc202012

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2020 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます
当ウェブサイトはCookieを使用しています。閲覧を続ける場合、プライバシーポリシーに同意したことになります。