NICTが光ファイバで世界新記録、毎秒319テラビットで3001kmの長距離を伝送

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT) ネットワーク研究所のベンジャミン パットナム主任研究員らのグループが標準外径光ファイバを用いた伝送能力において、世界記録を達成した。同研究グループは研究開発用に市販されている標準外径の4コア光ファイバを用い、波長多重技術と光増幅方式を駆使した伝送システムを構築し、毎秒319テラビット、3001km伝送実験に成功。これまでの標準外径光ファイバ世界記録(NICTによる)の約2.7倍にあたる。

今回は、これまで利用されている波長帯域(C帯、L帯)に加え、利用が難しく一般的に商用化されていないS帯も用いて広帯域化し、552波長多重により大容量化を図った。さらに、希土類添加ファイバを使った増幅器とラマン増幅を組み合わせた周回ループ実験系を構築することでも大容量化を図ったという。

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伝送システムの概略図
標準外径光ファイバは、実際に敷設するケーブル化の際に、既存の設備を流用することが可能で、大容量長距離基幹系通信システムの早期実用化が期待できる。Beyond 5G以降では、新しいサービスにより爆発的に通信量が増加することが予想さるが、その基幹系通信システムの実現に貢献するものとしている。

今回の伝送システムの一部

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