SPECIAL TOPIC米OTTで始まったDCIの次世代トレンド 鍵は「身近になったROADM」にあり!

通信キャリアならいざしらず、データセンター/クラウド事業者には敷居が高い光伝送システム。なかでも「ROADM」と聞けば尻込みする事業者が大半だろう。だが、米OTTではデータセンター間接続(DCI)にこのROADMを活用する動きが広がっているという。今、DCIの最前線で何が起こっているのか。光伝送の専門家シエナに最新事情を聞いた。

光ラインシステムが今、使いごろになってきている。米国のOTTでは、DCIにROADMを使って大容量・高信頼の光ネットワークを活用するのがトレンド。この“次世代DCI”の動きを日本の事業者にも知ってほしい──。

そう語るのは、日本シエナコミュニケーションズの瀬戸康一郎氏だ。シエナと言えば“キャリアが使う光伝送システム”の代名詞的存在だが、近年はDC/クラウド事業者など非通信事業者向けビジネスが急成長。その売上は全体の約4割を占める。ホットゾーンはもちろんDCIだ。

日本シエナコミュニケーションズ システムエンジニアリング本部 本部長 瀬戸康一郎氏
日本シエナコミュニケーションズ システムエンジニアリング本部 本部長 瀬戸康一郎氏


このDCIで、新たなトレンドが生まれている。キーワードはROADM(ローダムと呼ばれる)だ。Reconfigurable Optical Add/Drop Multiplexerの略で、各拠点の光伝送装置をつなぐ光ラインシステムの一種である。長距離伝送のための光アンプ、波長分割多重(WDM)、波長の行き先(方路)を決める波長選択スイッチなどの機能を備え、超高速・大容量の伝送網を効率的に運用するためのシステムだ。

こう書くと“難しい”“使いこなせない”と感じる読者も多いだろう。ROADMは通信キャリアのもの──というイメージは根強いが、シエナはそれを払拭するため、「キャリアのように光伝送の専門家を多く揃えなくても使えるように工夫を重ねてきた」と瀬戸氏。実際に米OTTではROADMを大量導入・運用するケースが出始めているという。

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