企業ネットワーク最前線

【特集】ネットワーク未来予想図2020

ドローンの携帯電波利用が解禁 5Gで高精細映像の配信も

文◎村上麻里子(編集部) 2020.02.18

  • Teitter
  • facebook
  • 印刷

2020年後半、ドローンの携帯電波利用が解禁される。2022年度には都市部での目視外飛行の実現も目指しており、今後数年間でドローンの活用用途が広がりそうだ。

 
無人航空機ドローンは、農業や物流など様々な業種において、高齢化や人手不足といった課題解決の“切り札”として注目が集まっている。

経済産業省が2017年に公表した「空の産業革命に向けたロードマップ2018~小型無人機の安全な利活用のための技術開発と環境整備~」(官民協議会作成)」にはドローン利活用のスケジュールが盛り込まれており、現在はレベル3の「無人地帯での目視外飛行(補助者なし)」の段階にある。レベル4の「有人地帯(第三者上空)での目視外飛行」については、「2020年代前半~」という表現にとどまっていたが、2019年6月の成長戦略閣議決定で「2022年度に実現する」と具体的な目標が打ち出された。

国内でドローンの技術開発をリードしてきたのが、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が2017年度に立ち上げた「ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト(DRESSプロジェクト)」だ。

2022年度までの5年間に及ぶDRESSプロジェクトには民間企業など42のプレイヤーが参加、2019年までに技術開発を一通り完了した。その成果を基に、2020?21年度は社会実装に向けた取り組みを進める計画だ。

過密状態での飛行に手応え都市部など第三者上空での目視外飛行を実現するには、狭い同一空域で複数のドローンが安全に飛行するための「運航管理システム」や、ドクターヘリなど高度が重なりやすい有人機との衝突を自律的に回避する「衝突回避技術」が不可欠となる。

DRESSプロジェクトが開発を進めてきたこれら2つの技術は、どこまで進展しているのか。

1つめの運航管理システムについては、2019年10月に福島県・南相馬で最新の実証実験が行われている。NEDOプロジェクトのメンバー17事業者のほか、一般ドローン事業者など計29事業者が参加し、物流や郵便、警備、農薬散布、気象観測など計21の用途別にドローンが飛行した。

ドローンが飛行する高度や経路は、用途により様々だ。例えば警備の場合、上空60mを飛ぶ「俯瞰ドローン」2機が不審者を発見すると、上空30m地点を飛行する「巡回ドローン」2機がルートを変更して不審者の元へ急行する。物流や郵便の場合は一定のエリア内を往復する。

「運航管理システム」は2022年度の社会実装を目指している
「運航管理システム」は2022年度の社会実装を目指している


また、今回の実験ではドローンの種類も多岐にわたった。2.4GHz帯や920MHz帯のアンライセンスバンドを用いる機種、通信キャリアのLTEネットワークを利用する機種に加えて、衛星回線を使ったドローン、大型のシングルローター型ドローン、小型ドローンなども参加した。

約1k㎡の上空を1時間に146フライト、同時飛行数37機という従来の実証実験にはない“過密状態”となったが、「非常に狭い空域で高密度に飛行できることが論理的には実証された」とNEDO ロボット・AI部 主査 プロジェクトマネージャーの宮本和彦氏は話す。

NEDO ロボット・AI部 主査 プロジェクトマネージャー 宮本和彦氏
NEDO ロボット・AI部 主査 プロジェクトマネージャー 宮本和彦氏


ドローンが飛行するに際しては、あらかじめインターネットから申請を行い、その情報に基づいて運航管理システムが各ドローンの飛行計画や飛行経路の調整を行う。処理にかかる時間は、1件あたり数秒程度だ。実証実験では申請件数が格段に増えたにもかかわらず、遅延なく対応できたという。
続きのページは「business network.jp」の会員の方のみに閲覧していただけます。ぜひ無料登録してご覧ください。また、すでに会員登録されている方はログインしてください。

  • Teitter
  • facebook
  • 印刷

スペシャルトピックスPR

Zscaler2112
EDR2112
juniper2112

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】ネットワーク
   未来予想図2022

<Part1>5Gは脱・黎明期? <Part2>5G-Advancedが来る
<Part3>L5G広域利用が前倒しへ <Part4>22年に始まる周波数再編
<Part5>周波数共用が3月に実用化 <Part6>5Gに超セキュア暗号通信

<Part7>IoT PLCで快進撃なるか <Part8>IoTイーサは2022年始動

インタビューアラクサラネットワークス 代表取締役社長兼CEO 保坂岳深氏 【ソリューション特集】「脱VPN」をイチから徹底解説 【ビジネス最前線】HAPSの未来はどうなる ほか

>>詳しい目次を見る

スペシャルトピックス

O-RANフロントホールのO-RAN移行を
テスト環境構築の面からサポート

従来とは大きく異なるO-RANテスト環境構築のポイントとは?

Juniper Virtual Summit for Japan 2021ネットワークの変革なしにDXは語れない 著名人が語るDXのポイント

東大・デジタル庁、ANA、デンソーらがエンタープライズDXを語る

アイティフォー中小企業こそEDRでの対策が重要
遅れを取らないサイバー攻撃対策法

中小企業が導入しやすいEDRソリューションとは?

ゼットスケーラーゼロトラストの前に必要な「オンプレミス脱却」をゼットスケーラーで!

現実的かつビジネス的なメリットのある移行への道筋を提供する。

Appgate SDPオンプレとクラウドを柔軟に防御
Appgate SDPでゼロトラスト加速

VPNの課題克服し、「ZTNA(ゼロトラストネットワークアクセス)」実現

A10ネットワークス攻撃者の「武器」を理解せよ
A10が語るDDoS対策

第一人者が解説する「今知っておきたいマルウェアとDDoS脅威のトレンド」

アンリツ5G/ローカル5Gの電波干渉回避へ、
高まる時刻同期の重要性

アンリツの計測器「MT1000A」なら大丈夫な4つの理由

Japan Summitジュニパーが「Japan Summit」を
今年もオンライン開催!

テーマは「エンタープライズDX」を支えるネットワーキング

TP-LinkTP-LinkのメッシュWi-Fiルーター「Deco」 ISPも注目する強みとは

TP-LinkのメッシュWi-Fiルーターを採用するISP、オプテージが語る。

原田産業TSN時刻同期にGM200を選ぶ理由

高精度な時刻同期が必要な産業で、大きな支持を集める“高コスパ”なPTPグランドマスタークロックがある!

東陽テクニカ今こそ考える「GNSSに頼らない時刻同期」

5G、金融、産業ロボット…、求められるのがGNSSに頼らない時刻同期だ。

古野電気5Gモバイル通信を支える
“ナノ秒”時刻同期の世界

船舶で培ったGNSS技術を応用!
古野電気の高性能・高信頼受信機

ハイテクインター建設DXに屋外無線LANは必須
高信頼&高コスパWi-Fiを作業現場に

建設現場ならではの難条件も、簡単かつ安価にWi-Fiが導入可能!

セイコーソリューションズPTPもNTPも、通信も放送業界も
時刻同期ニーズに全方位対応

時刻同期ネットワーク構築の際に押さえるべきポイントを解説する。

丸文時刻同期の不安は“よろず相談所”へ

投資対効果に優れた安定的な時刻同期の実現に必要な製品提供から試験・測定まで、丸文がトータル支援

DPU注目の新デバイス「DPU」でデータセンターセキュリティはどう変わる?

NVIDIAなどが提唱するDPU。活用範囲の広さこそが最大の注目点だ。

沖縄ケーブルネットワーク「なんくるないさ、みんなも始めよう」沖縄ケーブルネットワークの挑戦

サードパーティ製光トランシーバーを採用してNWコストを劇的に下げる

DAACATV事業者は“意思決定”を
もう先送りしない

CATVネットワークのトラフィック対策の切り札「DAA」の課題が解消!

A10ネットワークスA10ネットワークスの現在と未来

米本社CEOや日本法人社長らがイベント「A10 CONNECT」で、ビジョンや今後の注力分野などを語った。

Communications Cloud大変革時代の通信事業者クラウド

新たな通信事業者向けシステムを、Salesforceの「Communications Cloud」で実現しよう。

BBB Spectrum100Gbps DCIのコストを半分に!
「光ファイバー波長貸し」という革命

圧倒的な低コストを実現したDCIサービス「BBB Spectrum」

Nuclias Cloudハイブリッドワークで課題が顕在化
今こそ企業NW運用をアップデート

コロナで現地設定は困難。そこで注目したいクラウドからのリモート管理

NetMeister Primeハイブリッドワーク時代が到来!
クラウド管理型NWの準備はいいか

遠隔からNW機器を管理したいが、コストはかけられない。そんな課題を解決

Ruijie NetworksRuijie Networksを
ハイパースケーラーが選ぶ理由

アリババやテンセントなど、「やりたいことを安価に実現」で支持拡大!

丸文データセンターネットワークを「モダン化」するには?

幅広いソリューションを揃える丸文に聞いた。

エヌビディアNVIDIAはネットワークから変える
AI/IoT時代のDCインフラとは?

次世代データセンターに向け、エヌビディアがNWアーキテクチャを刷新

日本ソルテック監視カメラ、施設や学校にも好相性 実運用に堪える無料のクラウド管理

クラウド管理型ネットワーク「Nebulaクラウド」が好評だ!

コムスコープ・ジャパン5G基地局の設置効率化に「ケーブリング改革」が不可欠な理由

超小型軽量の配線システムで、工事時間を従来の半分以下へ削減!

サードパーティ製光トランシーバーのはじめ方サードパーティ製光トランシーバーのはじめ方 

ブロードバンドタワー水落氏がサードパーティオプティクスの要点解説

ホワイトペーパー

アクセスランキング

tc202012
ローカル5G情報局

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2020 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます
当ウェブサイトはCookieを使用しています。閲覧を続ける場合、プライバシーポリシーに同意したことになります。