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GIGAスクール構想と無線LAN 「PC1人1台時代」の学校ネットワークとは?

文◎原田果林(編集部) 2020.02.12

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ICT教育が注目を集めている。国は経済対策に、学校に高速大容量のネットワークの整備や1人1台の学習者用PCなどの構想を盛り込んだ。学校ネットワークには、企業とは違う様々な考慮が必要になる。

 
政府は12月5日、国や地方からの財政支出が13.2兆円、民間からの支出も含めて26兆円規模の経済対策を閣議決定した。その1つとして盛り込まれたのが、学校のICT環境の強化だ。「学校における高速大容量のネットワーク環境(校内LAN)の整備を推進するとともに、特に、義務教育段階において令和5年度までに、全学年の児童生徒一人一人がそれぞれ端末を持ち、十分に活用できる環境の実現を目指す」としている。この背景には、日本のICT教育の現状に対する文部科学省の危機感がある。

OECD(経済協力開発機構)が2015年に実施した「生徒の学習度到達度調査(PISA)」によると、学校で他の生徒と共同作業をするためにコンピュータを使う頻度について、日本は「全くかほとんどない」という回答が9割近くに上り、調査対象国の中でも下位に位置していた。文部科学省が発表した「平成30年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果(概要)」を見ると、普通教室の無線LAN整備率は34.5%、教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数は5.6人にとどまる(いずれも全国平均)(図表1)。そもそも学校のICT環境の整備が遅れていることが分かる。

 

図表1 学校ICT環境整備の現状(2018年3月)
図表1 学校ICT環境整備の現状(2018年3月)


その影響は、日本の生徒の学力にも与え始めている。2018年のPISAでは、79の参加国・地域中、日本は読解力が15位と前回調査時の8位から大幅に順位を下げた。日本の生徒の正答率が低い問題の1つに「必要な情報がどのWebサイトに記載されているか推測し探し出す」があった。

政府はもちろん、ICT教育の遅れを問題視してこなかったわけではない。文部科学省は「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画(2018~2022年)」を策定し、3クラスに1クラス分程度の学習者用コンピュータ、超高速インターネット及び無線LANの100%整備などを目指して、単年度1805億円の地方財政措置を講じている。それにもかかわらず、「地方自治体間でICT活用の有効性や必要性に対する認識に差が見られることなどから、整備状況にばらつきがあるのが実情」。文部科学省初等中等教育局情報教育・外国語教育課 課長補佐の齋藤幸義氏はこう説明したうえで、「文部科学省としてはSociety 5.0時代を生きる子どもたちにとって、教育におけるICTを基盤とした先端技術等の効果的な活用が求められている中、住んでいるところによって子どもたちの学習環境が大きく変わってしまうことに危機感を抱いている」と述べる。そこで同省は「全国一律の学校ICT環境を整備させたい」(同氏)と、『GIGAスクール構想の実現』を2019年に打ち出した(図表2)。同構想の実現に向けて新たな補助金の創設を計画しており、冒頭で触れた通り、経済対策の目玉の1つともなっている。

 

図表2 GIGAスクール構想のイメージ
図表2 GIGAスクール構想のイメージ


学校のICT環境整備は今から大きく加速していくことになるが、これからの学校に求められる「高速大容量のネットワーク環境」は具体的にどのように実現すればいいのか。
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