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コマツのICT建機は農業も変える ―― 石川県で進む「IoTでスマート農業」

文◎坪田弘樹(編集部) 2018.08.15

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AIやIoT基盤を手がけるオプティムが2017年12月に設立した「スマート農業アライアンス」。18品目18都道府県に活動を広げる同アライアンスが2018年7月23日に成果発表会を開催した。基調講演に立ったのは、小松製作所の野路國男会長。クラウドとつながる「ICT建機」で農業も変革しようとするコマツの取り組みを紹介した。


今やあらゆる業界にデジタルトランスフォーメーション(DX)の動きが広がっているが、その先端事例と言えばコマツの「スマートコンストラクション」を思い浮かべる人も多いだろう。ブルドーザー等の建設機械をインターネットにつなぎ、この「ICT建機」を使って建設作業の精度向上、工期短縮を実現するものだ。

コマツはこのICT建機を用いて、農業の効率化を目指す「スマート農業」にも取り組んでいる。スマート農業アライアンスの基調講演で登壇した取締役会長の野路國男氏は「ICT建機とコマツの技術を使って農業のイノベーションを起こす」と話した。


小松製作所 取締役会長の野路國男氏(左)と、粟津工場で改革室主幹を務める三谷典夫氏


というと、コマツがトラクターなどの農業機械を製造するのかと思いがちだが、それは違う。「建機をそのまま使う」のだ。ICT建機に農業用のアタッチメントを付け、圃場の形状を示すデータ等を使って高精度な作業を行うことが可能という。

講演では、石川県で進めている水稲栽培等の取り組みとその成果が紹介された。



ICTブルドーザーを使った作業の様子

ICT建機と各種データをつなげる
まず、コマツのICT建機とIoTプラットフォームについておさらいをしておこう。

2015年に日本で提供が始まったスマートコンストラクションは現在、国内で5000を超える現場に導入されている。中身も進化を続けており、現在では、ICT建機のデータだけでなく、従来型建機や人手による作業実績、ドローンによる測量、土質調査・解析等のデータも合わせてAIが解析し、建設現場のプロセス全体を効率化するソリューションへと発展している。

これを実現するためコマツは通信事業者のNTTドコモや、AI技術を持つオプティム、SAPと2017年に合弁会社を設立し、新たなIoTプラットフォーム「LANDLOG」の運用を開始した。


2017年にオプティム、NTTドコモ、SAPとの4社で合弁会社を設立した


このLANDLOGの最大の特徴は「オープン」であることだ。建設現場に関わる様々な事業者がデータを共有・活用できるようにすることで、安全性や生産性の向上に寄与するのが狙いだ。野路氏によれば、「大手でオープンプラットフォームを作ったのは、たぶんコマツが最初」という。

スマート農業の取り組みも同様に、圃場の形状や作物の生育・収穫データ、環境や土壌のデータなど様々なデータをオプティムの“農業クラウド”で分析。これを基にICT建機による自動施工を行う。野路氏に続いて登壇した小松製作所 粟津工場の改革室主幹を務める三谷典夫氏は、「ICT建機の能力と様々なデータをつなげて生産性向上に寄与する」と話した。

なお、重い建機を水田や畑に入れても大丈夫なのかという疑問が先に立つが、野路氏によれば、地面に接する圧力(接地圧)は実は建機のほうが人よりも軽いのだそうだ。

「人間の数倍の精度」で自動施工
具体的に何を行っているのか。

1つめの例が、多機能ICTブルドーザを使った「自動均平化」である。

 

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