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<特集>IoT FUTURE CITY

IoT事業創造の一大拠点に――「柏の葉スマートシティ」の挑戦

文◎坪田弘樹(編集部) 2018.07.10

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2005年のつくばエクスプレス開業から開発が始まった柏の葉スマートシティ(千葉県柏市)。都心からも近いこの地で今、IoT/AI関連企業を集めて新産業を創出するための環境づくりが進められている。

 
柏の葉は、街づくりの取り組みの中でIoTの実証ができる場所。よくある“実験のために作られたフィールド”ではなく、ここには街への実装や事業化を支援する基盤もある。「IoTの実証をするなら柏の葉が一番」と言われるようにしたい――。

そう語るのは、この5月に発足した「柏の葉IoTビジネス共創ラボ」の幹事企業であるドローンワークス代表取締役の今村博宣氏だ。

つくばエクスプレス(TX)・柏の葉キャンパス駅を中心とする柏の葉スマートシティは、駅周辺の開発が完了し、現在は駅北部エリアの開発や企業誘致による新産業の育成を進める第2フェーズに入っている。

街のさらなる付加価値向上を目指すにあたり、重要な施策の1つと位置付けられるのが、IoT関連プロジェクトの促進だ。街づくりにおける課題を解決する手段としてIoTを活用するとともに、柏の葉スマートシティが掲げる目標の1つ「新産業創造」に向けて、IoT関連企業を呼び込もうとしている。
柏の葉スマートシティ
柏の葉スマートシティは、つくばエクスプレス・柏の葉キャンパス駅周辺エリアで、敷地面積は273ha、計画人口は2万6000人。2016年までに1800戸超の分譲マンションや大規模商業施設等が整備された。資源・エネルギー問題、高齢化問題等の課題解決都市を目指して「環境共生都市」「健康長寿都市」「新産業創造都市」の3テーマを掲げる

国内最大のLoRaWAN実証環境「IoTビジネス共創ラボ」は2016年に日本マイクロソフトが主導して設立された、IoTプロジェクトの共同検証等を行う企業間コミュニティだ。約430社が参加しており、これまでに、ふくしま、北海道など4つの地域グループが発足している。

柏の葉が5番目に名乗りを挙げた、そのきっかけとなったのが、2017年11月から2018年2月に実施した「柏の葉IoTハッカソン」だ。

LPWA(Low Power Wide Area)規格の1つであるLoRaWANを用い、柏の葉キャンパス、柏市役所、茨城県の筑波大学、そして東京大学本郷キャンパスの4カ所に基地局を設置して、TX沿線全域をカバーする大規模な実証環境を構築(図表1)。

 

図表1 LoRaWAN実証フィールド
図表1 LoRaWAN実証フィールド


街づくりに関わる課題に対してIoTを用いた解決案を募集した(図表2)。最優秀賞を受賞した、災害時に避難所の資材・人員を可視化するIoTデバイスをはじめ、入賞作品のいくつかは現在、柏の葉エリアでの実証の準備が進められている。

 

図表2 柏の葉IoTハッカソンの応募テーマ
図表2 柏の葉IoTハッカソンの応募テーマ


このハッカソンの参加者は200名を超え、IoT関連では過去最大規模になった。柏市内外から多くの開発者が集まり、LoRaWANに関する情報、技術やノウハウを共有する交流の場ができたことは大きな成果だ。これを継承し、街を挙げてIoTの取り組みを盛り上げるのが柏の葉IoTビジネス共創ラボの狙いである。
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