企業ネットワーク最前線

LoRaの実証実験に“ひっぱりダコ”のジーアイサプライ

文◎唐島明子(編集部) 2017.10.04

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GPSトラッカーのシステムを開発・販売するジーアイサプライが、LoRaWANを扱う大手通信事業者やITベンダーからの注目を集めている。同社が各地で行われている実証実験で活躍する理由はどこにあるのか。

 
LoRaWANビジネスを始めようとする大手通信事業者やITベンダー、電機メーカーから、多くの問い合わせを受けている企業がいる。北海道に本社を構える2003年設立のGISupply(ジーアイサプライ)だ。

ジーアイサプライは数年前から、3G回線を利用したGPSトラッカーなどのシステムを手掛けてきた。GPSトラッカー本体やトラッカーの位置情報をリアルタイムで管理するアプリケーションを開発・販売している。

強みは「技適」と「量産」一見しただけでは、LoRaWANビジネスにおけるキラーアイテムを持っているわけではなさそうな同社が、なぜ関係者の注目を集めているのだろうか。

「以前から、3G回線のGPSトラッカーを製造する台湾GlobalSat(グローバルサット)社と取引があった。GlobalSatは欧州や米国向けのLoRaWANエンドデバイスも作っており、日本向けのデバイス開発をリクエストしたら素早く対応してくれた。今年1月にはLoRaWAN対応GPSトラッカー『LT-100』の技適を取得。早い段階で量産モデルをリリースできたことから、大手通信事業者や電機メーカーなど数多くの企業から声をかけていただいている」

こう説明するのは、ジーアイサプライの企画・開発部技術課で課長を務める諸橋啓介氏だ。同社は、GlobalSatの日本総代理店として、GlobalSat製のLoRaWANエンドデバイスを国内で独占販売している。

GPSトラッカーLT-100のポイントは「技適」と「量産」にある。

海外ではすでに、LoRaWANは広いエリアで展開されており、様々なエンドデバイスが市場に出回っている。ところが日本では、海外のデバイスをそのまま持ってきても使えない。日本の電波法の技術基準に従ってデバイスを開発し、その技術基準に適合していると認証を受けて技適(工事設計認証)を取得する必要があるためだ。

しかし技適取得済みのLoRaWANエンドデバイスはなかなか見当たらない。そうしたなか、日本国内で利用でき、しかも量産体制が整っているGPSトラッカーLT-100は貴重な存在というわけだ。価格も1台当たり約1万8000円と比較的リーズナブルに入手できる。

ジーアイサプライはGPSトラッカーのほかにもGlobalSat製のCO2センサー「LS-111」、COセンサー「LS-112」、PM2.5センサー「LS-113」なども取り揃えており、これらは様々な実証実験で活躍している。

LoRaWAN対応のGPSトラッカー「LT-100」(左)とCO2センサー「LS-111」
LoRaWAN対応のGPSトラッカー「LT-100」(左)とCO2センサー「LS-111」



例えば、ソフトバンクと静岡県藤枝市は、同市全域にLoRaWANネットワークを張り巡らせたIoT実証基盤を構築しているが、その基盤で利用可能なLoRaWANエンドデバイスとして、同社のGPSトラッカー、CO2センサー、COセンサー、PM2.5センサーが挙がっている。

また、NTT西日本が行ったゴルフカート運行管理の実証実験、KDDIなどが実施した除雪車の位置情報管理の実証実験、LiveRidge(本社:東京都港区)が鹿児島県肝付町で行った高齢者の徘徊模擬訓練では、GPSトラッカーLT-100が使われた。
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