テレビ会議システムというと、決められた時間に会議室に集まって使用するのが一般的だが、通常業務を行うオフィスフロア同士を常時接続すれば、遠隔拠点の社員同士でも、隣り合った島へ声をかけるようにコミュニケーションを取ることができる。
映像・音声品質が向上し、さらにネットワークのコストも低廉化した。大画面の薄型ディスプレイを使えば、設置スペースも取らず、表情やジェスチャーを交えたり、資料や商品を見せたりといったリアルに近い意志伝達ができる。また、画面を見るだけで接続先の状況を確認できるといった利点もある。
パナソニック社内では昨年発売した「HD映像コミュニケーションユニット」を用いて、遠隔拠点の社員と立ち話をするように意思疎通ができる「窓」を設置している。IPネットワーク事業グループ臨場感コミュニケーションチームの堀田雅也チームリーダーは、「業務の関連性が高い部署をつなげば、聞きたいことができたときにすぐにコミュニケーションが取れて、業務が円滑に流れるようになる」と話す。
同チームの小林岳史主事によれば、「R&D部門でよく活用されている」という。また、「人事や経理業務を外部に委託している部門からは、委託先との間で使いたいという声が挙がっている」ことからも利便性の高さが理解できる。
HD映像コミュニケーションユニットの利用シーンとして提案している「拠点間リンク」のイメージ。実際にグループ内での活用が広がっており、特に複数拠点に点在した部署が連携して業務を進めているR&D部門で好評という。頻繁に連絡を取り合う部署間に導入すれば、在席状況も容易に把握でき、コミュニケーションロスの排除に役立つだろう |
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