OKIは2019年10月3日、AIエッジコンピューター「AE2100」の販売を開始すると発表した。
近年、IoTデバイスの急速な普及に伴い、データ量が爆発的に増大。リアルタイム性の向上やネットワーク・クラウドの負荷軽減などが求められるようになり、エッジコンピューティングの必要性が高まっている。そうした中、OKIはエッジではAIを用いたデータ分析・処理が不可欠だと考え「AIエッジコンピューティング戦略」を立て、その第一弾としてAE2100を開発した。
OKI 代表取締役社長 執行役員 鎌上信也氏は、デジタルトランスフォーメーションの推進によってエッジコンピューティングの需要が高まっていることに触れ、「OKIは社会インフラをエッジ領域から支える。それによって労働力不足、自然災害、インフラ老朽化などの課題をIoTにより解決していく」と述べた。
OKI 代表取締役社長 執行役員 鎌上信也氏
インテル・マイクロソフトとの連携AE2100は、ディープラーニングの推論環境を提供するインテルのOpenVINOツールキットと、AIアクセラレーターである「インテル Movidius Myriad X VPU」を搭載。様々なAIフレームワークでユーザーが作成した学習モデルを用いた推論実行できる。収集したセンサーデータについても、高速なディープラーニング推論処理を実現するという。
AE2100のディープラーニング推論性能
さらにクラウドとの連携機能としてMicrosoft Azure IoT Edge認定を取得しており、Azureで作成されたAIモデルをエッジに展開・利用できる。
Azureと連携できる
その他の商品の特徴
また、イーサネット、Wi-Fi、LTE、USBなど有線・無線を問わず様々なネットワーク接続ができる。オプションで920MHz帯マルチホップ無線「SmartHop」モジュールも搭載でき、センサーを繋ぐ自営IoT無線ネットワークの構築も可能だ。
価格はオープン(市場想定価格は18万円から)。10月3日に販売を開始し、提供開始は11月30日となる。今後3年間で累計5万台の販売を目指す。