最初に紹介するのは、従来品と比べて、大幅に小型化したZigBeeモジュール「Digi XBee3 ZigBee 3.0」だ。そのサイズはわずか13×19mm。小型化によって、いっそう低消費電力になったという。
興味深いのは、小型化を実現しながら、同時に機能向上も図られていることだ。まずはCPU能力のアップで、ルーティングできるデバイスの数が従来品より増えているという。
また、MicroPythonによるプログラミングにも対応。さらに、Bluetoothを新たにサポートし、スマートフォンなどのBluetooth対応機器から設定変更が行えるようになった。これまでは、ZigBeeもしくはシリアル通信で設定変更しなければならなかった。
既存製品にも簡単に組み込めるよう、従来品と同じフットプリントのタイプも用意している。
「Digi XBee3 ZigBee 3.0」。どれくらい小さくなったのか、ぜひ会場で実際に確認しよう
次に注目したいのは、LTE-M/NB-IoTの両方をサポートした通信モジュール「Digi XBee3 Cellular LTE-M / NB-IoT」だ。設定変更により、LTE-MにもNB-IoTにも対応する。
「Digi XBee3 Cellular LTE-M / NB-IoT」
こうした通信モジュールだけではなく、工場をはじめとしたインダストリアルIoT向けルーターの完成品の展示にも力が入れられている。
まず「Digi IX14」は、上り最大5MbpsのLTE Cat.1に対応したインダストリアルIoTルーター。デュアルSIMをサポートするほか、イーサネットとシリアルポートを1つずつ備えたコンパクトな製品だ。
また、「Digi WR54」は、鉄道やトラックなどの輸送業務もターゲットに入れたインダストリアルIoTルーター。下り最大600MbpsのLTE Cat.11をデュアルで利用することができ、「新幹線などでは今、Wi-Fiが利用可能になっているが、そうした乗客向けサービスにも使える」(説明員)という。IEEE802.11acの無線LAN機能、4つのイーサネットポートも搭載する。
動作温度が-34~74℃など、高い耐環境性能も両製品の特徴だ。
インダストリアルIoT向けルーターの新製品「Digi IX14」(右)と「Digi WR54」
以上、4つの新製品を紹介したが、このほかにもディジ インターナショナルのブースでは数多くの注目新製品が展示されている。